金沢市議会 > 1989-12-19 >
12月19日-05号

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  1. 金沢市議会 1989-12-19
    12月19日-05号


    取得元: 金沢市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-05
    平成元年 12月 定例会(第4回)平成元年12月19日(火曜日)●出席議員(41名)   議長  長井賢誓君         副議長 鴻野博司君   1番  石坂修一君        2番  朝倉忍君   3番  安達前君         4番  的場豊征君   5番  中村勲君         6番  中村正君   7番  木下和吉君        8番  森尾嘉昭君   10番  本間勝美君        11番  南部康昭君   12番  山田透君         13番  升きよみ君   14番  杉浦常男君        15番  野本昇君   16番  小津正昭君        17番  上田忠信君   18番  干田哲郎君        19番  田中昭吉君   20番  西村直則君        21番  井沢義武君   22番  中川外司君        23番  北井博君   24番  越野迪子君        25番  不破実君   26番  松本捷男君        28番  山田初雄君   29番  北市朗君         31番  出石輝夫君   32番  大谷正男君        33番  寺中隆善君   34番  川紘一君         35番  中野光弘君   36番  平田誠一君        38番  村池久一君   40番  神川利男君        41番  勝田三郎君   42番  末岡尚君         43番  吉田勉君   44番  中村外次君●欠席議員(なし)●欠員    9番 30番 37番        ---------------------●説明のため出席した者  市長       江川昇君     助役       山出保君  収入役      乙村董君  公営企業管理者  渡辺次男君    教育委員長代理  伊藤博君  企画調整部長   中村豊君     総務部長     油屋賢三君  財務部長     中村博君     経済部長     齋藤恵三君  経済部理事    浅香武雄君    農林部長     米尾貞夫君  保健公害部長   細野昇君     市民福祉部長   真館和溥君  生活環境部長   山下修平君    土木部長     野村一郎君  都市建設部長   金崎鎮君     下水道部長    忠田幸一君  市立病院     永井勇君     美術工芸大学   若林悟君  事務局長              事務局長  教育長      奥清君      消防長      市村博君  財務部副理事   佐子田正君        ---------------------●職務のため出席した事務局職員  事務局長     山本達雄君    議事調査     岩鍛治剛君  議事調査課長   中西勝之君    課長補佐  議事係長     坂本外喜夫君   調査係長     黒澤和規君  主査       縄寛敏君     主任       北村栄一君  書記       宮田敏之君    書記       福浦基男君  書記       中宗朋之君    主査       木多義隆君  総務課長補佐   奥裕君  主査       森田勝君        ---------------------●議事日程(第5号)  平成元年12月19日(火)午後1時開議 日程第1 議案第1号平成元年度金沢市一般会計補正予算(第2号)ないし議案第30号市道路線変更について      請願第6号、請願第8号ないし請願第10号、陳情第37号および陳情第38号                          (委員長報告、討論、採決) 日程第2 議会議案第1号 新学習指導要領の撤回を求める意見書 日程第3 議会議案第2号 企業・団体の政治献金の禁止を求める決議 日程第4 議会議案第3号 都市への権限委譲等早期実現に関する意見書 日程第5 議会議案第4号 国の行政情報の公開を求める意見書        ---------------------●本日の会議に付した事件  議事日程(第5号)に同じ        ---------------------    午後1時3分 開議 △開議 ○議長(長井賢誓君) 本日の出席議員数は、ただいまのところ41名であります。 よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。        --------------------- △会議時間の延長について ○議長(長井賢誓君) あらかじめ本日の会議時間を延長いたしておきます。        ---------------------議案等上程 ○議長(長井賢誓君) これより、日程第1議案第1号平成元年度金沢市一般会計補正予算(第2号)ないし議案第30号市道路線変更について、請願第6号、請願第8号ないし請願第10号、陳情第37号及び陳情第38号、以上の議案30件、請願4件、陳情2件を一括して議題といたします。 以上の各件につきましては、それぞれ所管の常任委員会におきまして慎重審査の結果、議案第1号ないし議案第30号については、全会一致または賛成多数をもって、いずれも原案のとおり可決すべきものと決し、請願第8号ないし請願第10号並びに陳情第37号及び陳情第38号については、いずれも不採択とすべきものと決し、請願第6号については、今後もなお検討を要するため、閉会中も継続して審査することに決した旨、所管の常任委員会委員長から、それぞれ委員会審査報告書及び閉会中の継続審査の申出書が議長のもとに参っております。 お諮りいたします。 この際、委員長報告その他を省略して、直ちに討論に入りたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(長井賢誓君) 御異議なしと認めます。        --------------------- △討論 ○議長(長井賢誓君) よって、これより討論に入ります。 通告がありますので、発言を許します。 13番升きよみ君。   〔13番升きよみ君登壇〕    (拍手) ◆13番(升きよみ君) 私は、日本共産党金沢会議員団を代表いたしまして討論を行います。 我が党は、議案第1号一般会計補正予算のうち、市街地再開発事業駅西区画整理事業に係る繰り出し等について及び第3号市街地開発事業費特別会計補正予算、第4号駅西土地区画整理事業費特別会計補正予算及び第19号、20号の森本山間部統合小学校に関する請負契約について、以上、従来の見解から反対するものです。 なお、今議会の補正予算の主な点である職員給与費給与改定については、我が党は賛成の立場でありますが、以下の点を指摘しておきます。今回の改定部分2.79%については、去る8月に出された人事院勧告に基づくものですが、我が党は、人事院が勧告した3.11%の公務員給与引き上げ率は、臨調行革路線のもとでの長年の賃金抑制消費税導入に伴う消費者物価の上昇、予定されている共済掛金引き上げなどにより重い負担がのしかかっている公務員労働者生活実態から見て、生活改善につながるものとは言えず、極めて不十分なものであると考えております。 公務員の給与は、年金や恩給などの積算の基礎となり、それが低く抑えられれば、ほかに及ぶ国民生活に影響を与えることは明らかであるだけに、今回の人勧の低額回答は到底納得できるものではないことを申し述べ、以上、議案に対する態度を述べ、次に請願、陳情に対する委員会採決--不採択に反対する点を述べます。 請願第8号「国民医療改善についての意見書の採択を求める請願」については、国民の年金と医療を守る石川県連絡会議など 104団体から提出されております。国民の年金と医療を守る要望が7万 6,000人の署名に寄せられましたが、今、国民が求めているのは、医療保障制度の確保であり、抜本的対策です。90年度を目途に公的医療保障制度を根本的に崩し、国民・患者自前医療制度にしようとする事態の中から出てくる切実な要望であります。 今議会でも、市民病院における看護婦確保などが議論されたように、医療従事者をふやすことなど、国の責任で患者・市民に行き届いた医療が保障されるようにと願う国民医療改善について政府に求めることは当然であります。 次に、請願第9号「言論・表現の自由をうばう拡声機規制条例の制定に反対する請願」についてであります。この問題は、私も代表質問で問うたところですが、去る12月14日、県民の強い批判と抗議のある中で、県議会では、自民党、公明党の賛成、民社党の棄権、共産党、社会党の反対の中で強行採決されました。岡山県に続く全国2番目の制定で、県議会上程後約10日間の超スピードによる可決ぶりに、今、良識ある県民の怒りと批判が激しく寄せられております。 まず第1に、条例制定の理由とした右翼暴力団の犯罪、街宣活動を手段にした脅迫、業務妨害などの防止のために制定するとされておりましたが、このような犯罪が新たな条例をするまでもないこと、威力業務妨害罪など現行法の活用、民事訴訟による仮処分決定などによって十分に規制できることなどが再度にわたっての弁護士会等からも指摘されておりましたが、全く、それらをすることをしないで、条例制定を押し切ったことに多くの批判が上がっているわけであります。 第2に、県議会短期間の審査を通しても、この条例案は、国民の言論、表現の自由を抑圧し、警察権の強化を図ろうとする憲法違反の危険をもたらすものだということが、ますます明らかになってきたからです。これまで何ら問題となることがなく行われていた県民の拡声機の使用のすべてが、警察の監視の対象となるもので、これは岡山県よりもひどいもので、憲法21条の「検閲は、これをしてはならない」という規定からも外れるものです。民主主義の根幹をなす言論、表現の自由を、場所、時間帯にかかわりなく一律に85デシベルで規制すること自体、絶対許せぬものですが、加えて警察官捜査令状なしの立入調査質問等の権限を警察官に与えるものになっており、この権限の強化は、警察の行政、警察機能を極端にまで推し進めるもので、警察による県民の日常生活監視の強化にまでつながるものと指摘されているのであります。 今条例の問題点が、短期間の議論を通しても、さまざまに明らかになりましたが、やがては条例のひとり歩きを許し、言論、表現の自由を侵害する極めて危険性を持っていること、これが市民への弾圧への道具になり得る条例内容であることが、ますます鮮明になってまいりました。ですから、いろいろ立場の違いはありながらも、多くの県民から条例反対の声が上がり、議会に慎重審査を求める声が寄せられてきたのであります。それを全く無視して県議会の歴史に汚点を残す形で拙速に採決されたことは許しがたいことで、二重にも三重にも市民の批判を集めるものであります。 こうした県の条例が可決後にありますが、今問題の重要性にかんがみ、来年4月実施を前に、本請願の趣旨が生かされて市議会の意思が決議とされることが、今最も民主主義、言論、表現の自由を守ることを望む市民の声にこたえるものと確信いたします。よって、本請願は採択されるべきであります。 次に、第10号「消費税即時廃止をもとめる請願」についても、当然、今時期ゆえに廃止を求める政府への意見書や市民の声を高らかに示す決議が重要であります。政府・自民党は、消費税の見直しと称して、あくまでも消費税の延命、定着に執念を燃やしておりますが、その見直し案なるものは全くの小細工にすぎず、国民を欺瞞するものだと言わなければなりません。自民党が最大の目玉にしている食料品も、小売段階だけを非課税とし、その業者も販売総額の5割を超えて消費者へ販売する業者で、それ以外は税率を1.5 %にするだけで、家計全体から見れば、その影響は微々たるものにすぎません。消費税そのものは何ら傷がつかず、その定着をまって、近い将来、税率引き上げを行うことは火を見るより明らかであります。 元大蔵省にいた日本住宅金融の社長の庭山さんという方が、先日テレビで、「国と地方で国民は85兆円の税金を納めている。赤ちゃんまで含めて国民1人当たり70万円納めている。それだけのお金があるんだから、政府としては、消費税に頼らないでも方法は幾らでもある」と言われておりましたが、そのとおりであります。まさに消費税は廃止以外に道はありません。よって、採択されるべきと主張いたします。 次に、「夕日寺校下ゴルフ場建設に反対する陳情」第37号及び「夕日寺校下ゴルフ場建設開発許可撤回を求める陳情」第38号についてであります。 夕日寺校下ゴルフ場建設開発許可に関して、今議会、本議場で議論されました。環境汚染自然破壊は絶対に許してはならない。市民の共有財産ゴルフ場として破壊するなら、後世に禍根を残すことになると市民の切実な思いが込められたゴルフ場建設許可撤回を、ましてや子供たちに良好な環境で安全を確保されるようにと、父母たちの痛切な叫びとも言える「ゴルフ場をやめてください」との声を、今聞かずして、どうして市民の命や暮らし、美しい環境、ふるさとを守る政治が貫かれるでしょうか。本陳情に込められた意思を十二分に尊重して採択されるべきであります。 さて、本議場で、市長は、8カ月にわたる間審査をした結論と御答弁をされてきました。しかし、市民が、この開発計画を知り得て、許可されるに至った期間は短期間であったことは、紛れもない事実です。この問題に関して市議会に報告されたのは11月21日の総務常任委員会、その後11月28日に総務常任委員会現地視察をしたのであり、いよいよ議会で議論、審査されようとしていたやさきのときに、市長は一方的に許可をされたのであって、十分な委員会における審査や議会の意思も問わず、市民を無視して許可したものと言われても当然ではありませんか。地元住民には、10月18日を皮切りに3回の話し合いの場が持たれましたが、合意されたものではなく、市長のとられたことは一方的との厳しい批判があるのも当然であります。 また、聞くところによりますと、地権者の中にも、ゴルフ場になることにすべて同意しているものではなく、反対の意向があり、また、現段階でも十分な同意が得られていないと言われております。無理やり強行するところにさまざまな問題が生じている、このような状況であるからこそ、市民の立場に真に立つ行政を貫き、直ちにゴルフ場許可撤回を求めるこの市民の強い声を聞くべきと思います。 こうした市民の声を無視する委員会の不採択に強く抗議し、そして反対し、私の討論を終わります。(拍手) ○議長(長井賢誓君) 討論は終わりました。        --------------------- △採決 ○議長(長井賢誓君) これより、採決いたします。 まず、議題のうち、議案第1号、議案第3号及び議案第4号、議案第19号及び議案第20号の議案5件を一括して採決いたします。 以上の議案各件に対する委員会の決定は、いずれも可決であります。 お諮りいたします。 以上の議案各件は、委員会決定どおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 ○議長(長井賢誓君) 起立多数であります。 よって、議案第1号、議案第3号及び議案第4号、議案第19号及び議案第20号の各件は、いずれも原案のとおり可決することに決しました。        --------------------- ○議長(長井賢誓君) 次に、議案第2号、議案第5号ないし議案第18号、議案第21号ないし議案第30号の議案25件を一括して採決いたします。 以上の議案各件に対する委員会の決定は、いずれも可決であります。 お諮りいたします。 以上の議案各件は、委員会決定どおり可決することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(長井賢誓君) 御異議なしと認めます。 よって、議案第2号、議案第5号ないし議案第18号、議案第21号ないし議案第30号の各件は、いずれも原案のとおり可決することに決しました。        --------------------- ○議長(長井賢誓君) 次に、請願第9号について採決いたします。 本件に対する委員会の決定は、不採択であります。 お諮りいたします。 請願第9号は、委員会決定どおり不採択とすることに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 ○議長(長井賢誓君) 起立多数であります。 よって、請願第9号は、不採択とすることに決しました。        --------------------- ○議長(長井賢誓君) 次に、陳情第37号及び陳情第38号の陳情2件を一括して採決いたします。 以上の陳情各件に対する委員会の決定は、いずれも不採択であります。 お諮りいたします。 以上の陳情各件は、委員会決定どおり不採択とすることに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立
    ○議長(長井賢誓君) 起立多数であります。 よって、陳情第37号及び陳情第38号の各件は、いずれも不採択とすることに決しました。        --------------------- ○議長(長井賢誓君) 次に、請願第8号及び請願第10号の請願2件を一括して採決いたします。 以上の請願各件に対する委員会の決定は、いずれも不採択であります。 お諮りいたします。 以上の請願各件は、委員会決定どおり不採択とすることに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 ○議長(長井賢誓君) 起立多数であります。 よって、請願第8号及び請願第10号の各件は、いずれも不採択とすることに決しました。        --------------------- ○議長(長井賢誓君) 次に、請願第6号についてお諮りいたします。 本件は、閉会中も継続して審査いたしたい旨の委員会の決定であります。 お諮りいたします。 請願第6号は、委員会の申し出のとおり、閉会中も継続して審査することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(長井賢誓君) 御異議なしと認めます。 よって、請願第6号は、閉会中も継続して審査することに決しました。        ---------------------議案上程 ○議長(長井賢誓君) 次に、日程第2議会議案第1号新学習指導要領の撤回を求める意見書を議題といたします。        ---------------------提案理由の説明 ○議長(長井賢誓君) これより、提出者から提案理由の説明を求めます。 8番森尾嘉昭君。   〔8番森尾嘉昭君登壇〕    (拍手) ◆8番(森尾嘉昭君) 私は、日本共産党市会議員団を代表して、議会議案第1号新学習指導要領の撤回を求める意見書について提案理由の説明を行います。 文部省は、ことし戦後5回目、12年ぶりに幼稚園、小中学校、高校の新しい教育内容を示した学習指導要領を改訂いたしました。この改訂は、臨時教育審議会と、それに続く教育課程審議会の答申を踏まえ、21世紀を展望した1990年代の教育を示したものとされています。しかし、この改訂が、今日の教育をめぐる諸問題を解決する内容となっているでしょうか。また、教育の現場を踏まえ、日々の教育実践を励まし、子供や青年の豊かな未来を約束するような内容になっているでしょうか。全く逆で、今回の改訂は、国民の切実な願いとは異なり、中曽根元首相が目指した戦後政治の総決算の重要な一環として、戦後打ち立てられた教育基本法教育制度、その理念を根本的に覆そうとするものであります。 この改訂内容は、教育課程審議会答申で打ち出された国際社会に生きる日本人としての自覚、国家・社会への帰属意識の観点で全体が貫かれています。特に天皇についての理解と敬愛の念を深めるようにすることを強制し、日の丸、君が代について公私立とも入学式と卒業式での掲揚、斉唱を義務づけ、社会では侵略戦争軍国主義教育を美化し、歴史学習のための人物に戦前の軍国主義教育に登場した東郷平八郎を戦後初めて明示しています。 また、小学校低学年では、社会科、理科を廃止し、日常生活に関する事柄を中心に、しつけ、習慣形成中心の「生活科」に変えています。国語、音楽なども、日本人としての自覚を持って国を愛し、我が国の伝統的な音楽を一層重視する教材を取り上げています。 その一方で、小学生が習う漢字をふやし、中学の選択教科を拡大、能力別学級編制が導入されるなど、一部のわかる子供はどんどん先へ、わからない者はほどほどに、それが個性だという詰め込みと差別、選別が一層進む内容となっています。 戦後の教育は、子供たちを再び戦場に送ってはならないと出発し、憲法、教育基本法に基づく平和と民主主義の教育をつくり上げてきました。それは、戦前の教育は、天皇のために進んで命を捨てることを最高の道徳と教える天皇制国家のための教育であったことへの深い反省からであります。教育の基本的任務は、青少年が自然や社会についての科学的認識の基礎を学び、真に自主的、批判的に物を考え、社会の主人公として行動できる能力の基本を身につけるようにすることであり、今回の改訂は、こうした方向とは全く逆行するものであります。 こうした内容の問題とともに、国民にとって憤慨な問題は、今回の改訂を決めた文部省が、収賄で逮捕された高石元文部次官を初めとしてリクルート疑惑問題を起こしていたことであります。リクルート問題の中心人物江副リクルート前会長がこの改訂にかかわっており、全くもって国民の理解を得られるものではありません。 よって、文部省は、新学習指導要領を直ちに撤回するよう求め、この意見書を提案するものであります。 ぜひともこの意見書が採択されるよう求め、提案理由の説明を終わります。(拍手) ○議長(長井賢誓君) 提案理由の説明は終わりました。        --------------------- △採決 ○議長(長井賢誓君) お諮りいたします。 本件については、質疑その他を省略して、直ちに採決いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(長井賢誓君) 御異議なしと認めます。 よって、これより採決いたします。 お諮りいたします。 議会議案第1号は、原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 ○議長(長井賢誓君) 起立少数であります。 よって、議会議案第1号は、否決されました。   〔議会議案第1号は本号末尾参照〕        ---------------------議案上程 ○議長(長井賢誓君) 次に、日程第3議会議案第2号企業・団体の政治献金の禁止を求める決議を議題といたします。        ---------------------提案理由の説明 ○議長(長井賢誓君) これより、提出者から提案理由の説明を求めます。 14番杉浦常男君。   〔14番杉浦常男君登壇〕    (拍手) ◆14番(杉浦常男君) 私は、日本共産党市会議員団を代表いたしまして、ただいま上程されました議会議案第2号企業・団体の政治献金の禁止を求める決議について提案理由の説明を行いたいと思います。 リクルート疑惑徹底究明を求めた国民の声が、金権政治の一掃へと、さきの国政参議院選挙でも明確に示されました。しかし、その後もパチンコ疑惑の問題などが生じ、国民の政治不信は依然として強まっています。その規模によれば、リクルート、明電工、パチンコ疑惑などに登場する議員は、総勢 230人余りに上り、自由民主党 187人を筆頭に、我が党以外の党のほとんどに多かれ少なかれかかわっていることが明らかになっているのであります。 リクルート事件では、中曽根元首相、竹下元首相、安倍元幹事長、宮沢元大蔵大臣、渡辺美智雄元政調会長など、海部首相、さらに石川1区選出の森喜朗代議士の最大3万株の譲渡など、江副会長も、リクルート公判で政界へのばらまきの意図を語ったように、ロッキード事件を上回る重大事件となっているのであります。 こうした中で、どんな金権腐敗にも関与しない我が党が、今日まで一切の疑惑と無縁なのは、政治を金でゆがめる企業・団体からの献金を受け取らず、むしろその禁止を一貫して主張し、闘ってきたからであります。今や国民の政治信頼回復を図るためにも、金権政治の一掃を目指し、企業や団体の政治献金を一切禁止することが強く求められているのであります。 そもそも日本国憲法が主権者である国民個人にしか選挙権を与えていないことからしても、また、大きな資金力を持っている営利を目的とする企業に政治献金の権利が与えられることになれば、政治そのものが企業によってゆがめられることからしても、企業や団体の政治献金は禁止されるべきものであり、ここに決議を求めるものであります。 御賛同を求め、以上で提案理由の説明を終わりたいと思います。(拍手) ○議長(長井賢誓君) 提案理由の説明は終わりました。        --------------------- △採決 ○議長(長井賢誓君) お諮りいたします。 本件については、質疑その他を省略して、直ちに採決いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(長井賢誓君) 御異議なしと認めます。 よって、これより採決いたします。 お諮りいたします。 議案議案第2号は、原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕 ○議長(長井賢誓君) 起立少数であります。 よって、議会議案第2号は、否決されました。   〔議会議案第2号は本号末尾参照〕        ---------------------議案上程 ○議長(長井賢誓君) 次に、日程第4議会議案第3号都市への権限委譲等早期実現に関する意見書及び日程第5議会議案第4号国の行政情報の公開を求める意見書、以上の議会議案2件を一括して議題といたします。        --------------------- △採決 ○議長(長井賢誓君) お諮りいたします。 以上の議会議案各件につきましては、提出者の説明その他を省略して、直ちに採決いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(長井賢誓君) 御異議なしと認めます。 よって、これより採決いたします。 議会議案第3号及び議会議案第4号の議会議案2件を一括して採決いたします。 お諮りいたします。 以上の議会議案各件は、いずれも原案のとおり可決することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(長井賢誓君) 御異議なしと認めます。 よって、議会議案第3号及び議会議案第4号の各件は、いずれも原案のとおり可決することに決しました。 ただいま可決されました議会議案各件の提出先及びその他の処理方法につきましては、議長に御一任願います。   〔議会議案第3号及び議会議案第4号は本号末尾参照〕        --------------------- △あいさつ ○議長(長井賢誓君) 以上をもって、今定例会に付議されました案件は全部議了いたしました。 この際、市長から発言を求められておりますので、これを許します。 江川市長。   〔市長江川昇君登壇〕 ◎市長(江川昇君) 今定例会に提出いたしました各案件につきまして、慎重なる御審議をいただき、ただいまは適切なる御決議を賜りまして、まことにありがとうございました。 審議の過程におきます貴重な御意見、御要望等につきましては、これを十分に斟酌し、今後の市政運営に処してまいる所存でございます。 さて、「昭和」から「平成」へと時を移し、金沢の歴史に記念すべき1ページを刻んだ市制 100周年の年、平成元年も、あと旬日をもってその暦を閉じようとしております。そして、時代は、いよいよ21世紀へのかけ橋となる1990年代に向けて歩みを進めております。市政を取り巻く環境は依然として厳しいものがありますが、私を初め職員一同、明年度の予算編成を初め市政の懸案事項の解決に一段と精進してまいる覚悟でございます。 なお、降雪期を迎えつつありますが、除排雪対策等にも万全を期してまいりたいと存じます。この1年、各位から賜りました御厚情に対しまして、深く感謝の意を申し上げ、時節柄、各位の一層の御自愛をいただき、よりよき新春をお迎えくださいますように切に念じ上げまして、私の閉会に際しましてのごあいさつといたします。 本当にありがとうございました。 ○議長(長井賢誓君) 閉会に先立ちまして、一言ごあいさつを申し上げます。 各位におかれましては、去る8日から本日まで上程各案件の御審議に御精励を賜り、ここに滞りなく議事が終了いたしましたことを、衷心より感謝申し上げる次第でございます。 新しい時代の幕あけの年、また市制施行 100周年の節目の年でもあります平成元年も、あとわずかを残すだけとなりました。各位には時節柄十分健康に御留意され、来るべき新しい年におきましても、本市の発展と市民福祉の向上のため、なお一層御活躍されんことを心から念じまして、閉会のごあいさつといたします。        --------------------- △閉会 ○議長(長井賢誓君) これをもちまして、平成元年定例第4回金沢市議会を閉会いたします。    午後1時43分 閉会        --------------------- 地方自治法第 123条第2項の規定により、ここに署名する。 議長    長井賢誓  副議長   鴻野博司 署名 議員  石坂修一 署名 議員  浅倉忍 署名 議員  村池久一 --------------------------------------    〔参照〕 --------------------------------------              議案提出について 議案「新学習指導要領の撤回を求める意見書」を別紙のとおり会議規則第13条の規定により提出します。  平成元年12月19日 金沢市議会議長  長井賢誓殿                提出者                    金沢市議会 議員  森尾嘉昭                       〃     升きよみ                       〃     杉浦常男---------------------------------------議会議案第1号          新学習指導要領の撤回を求める意見書 文部省は、戦後5回目、12年ぶりに学習指導要領を改訂した。 この内容は、「天皇についての理解と敬愛の念を深めるようにすること」を強制し、「日の丸」「君が代」について、公私立とも入学式と卒業式での掲揚、斉唱を義務づけ、社会では侵略戦争軍国主義教育を美化し、歴史学習のための人物に戦前の軍国主義教育に登場した東郷平八郎を、戦後初めて明示している。 また、今回の内容は、国語の漢字がふえ、算数についても一層難しくなるなど、できる子とできない子を一層差別選別していくものである。 しかも、この新学習指導要領を決めた文部省は、収賄で逮捕された高石元文部次官を初めとして、リクルート疑惑問題を起こしていたのである。 以上のように、今回の新学習指導要領は内容の上でも問題がある上に、これに携わった文部省リクルートに汚染されていたことから、国民の理解を得られるものではない。 よって、文部省は、新学習指導要領を直ちに撤回するべきである。 ここに、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。 --------------------------------------            議案提出について 議案「企業・団体の政治献金の禁止を求める決議」を別紙のとおり会議規則第13条の規定により提出します。  平成元年12月19日 金沢市議会議長  長井賢誓殿                提出者                    金沢市議会 議員  森尾嘉昭                       〃     升きよみ                       〃     杉浦常男---------------------------------------議会議案第2号          企業・団体の政治献金の禁止を求める決議 リクルート疑獄の徹底究明を求めた国民の声が金権政治の一掃へと参議院選挙でも強く示された。 しかし、その後もパチンコ疑惑問題等が生じ、国民の政治不信が依然として強まっている。 国民の政治の信頼回復を図るためにも、金権政治の一掃を目指し、企業や団体の政治献金を一切禁止することが強く求められている。 そもそも日本国憲法が主権者である国民個人にしか選挙権を与えていないことからしても、また、大きな資金力を持っている営利を目的とする企業に政治献金の権利を与えれば、政治そのものが企業によってゆがめられることからしても企業・団体の政治献金は禁止されるべきものである。 ここに、決議する。 --------------------------------------            議案提出について 議案「都市への権限委譲等早期実現に関する意見書」を別紙のとおり会議規則第13条の規定により提出します。  平成元年12月19日 金沢市議会議長  長井賢誓殿                提出者                    金沢市議会 議員  勝田三郎                       〃     平田誠一                       〃     南部康昭                       〃     升きよみ                       〃     干田哲郎                       〃     田中昭吉                       〃     井沢義武                       〃     山田初雄                       〃     大谷正男                       〃     川紘一---------------------------------------議会議案第3号          都市への権限委譲等早期実現に関する意見書 21世紀を間近に控え、多極分散型国土の形成に向けた充実した地域づくりが強く求められ、また、社会環境の著しい変化に伴い多種多様にわたる行政需要、行政サービスの改善が迫られる現況に鑑み、国の権限の地方への委譲は、国・地方を通ずる行財政改革の一層の推進を図るとともに、東京圏に集中している諸機能を分散し、地域経済社会の活性化を図るためにも不可欠なものである。 本市議会は、地方分権の理念に基づき、これまでもその実現方を強く求めてきたところであるが、いまだ十分にその成果があがっているとは言いがたい状況にある。 住民生活に直結する行政分野を中心として、地方の自主性、自律性の強化が望まれる今日、政府におかれては、近く提出されるであろう当該答申を十分に尊重され、地域中核都市への権限委譲をはじめとして国の権限の大幅な委譲をこれに伴う財源の確保とあわせ、早急に実現されるよう強く要望するものである。 ここに、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。 --------------------------------------           議案提出について 議案「国の行政情報の公開を求める意見書」を別紙のとおり会議規則第13条の規定により提出します。  平成元年12月19日 金沢市議会議長  長井賢誓殿                提出者                    金沢市議会 議員  勝田三郎                       〃     平田誠一                       〃     南部康昭                       〃     升きよみ                       〃     干田哲郎                       〃     田中昭吉                       〃     井沢義武                       〃     山田初雄                       〃     大谷正男                       〃     川紘一---------------------------------------議会議案第4号           国の行政情報の公開を求める意見書 情報公開は時代の趨勢であり、既に多くの地方公共団体において制度化されており、金沢市においても平成2年度を目途に鋭意作業を進めているところである。 健全で開かれた行政を確立することは、民主主義の原点であり、また、行政の公正で民主的な運営を確保する上で、国が行政情報を公開することは、当然の責務である。 国におかれては、所要の改善及び調査研究等を推進しているが、問題の重要性にかんがみ、早急な制度の確立が求められている。 よって、政府におかれては、行政情報の公開については、法制化も含め、行政情報の公開をさらに推進されるよう強く要望するものである。 ここに、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。 --------------------------------------    〔参考〕 --------------------------------------     平成元年定例第4回金沢市議会請願・陳情の委員会審査結果表┌────┬────┬─────────────────────┬─────┐│審査結果│番号  │   件名                │付託委員会│├────┼────┼─────────────────────┼─────┤│    │請願  │国民医療改善についての意見書の採択を求める│     ││ 不採択 │第8号 │請願                   │ 厚生  │├────┼────┼─────────────────────┼─────┤│    │請願  │言論・表現の自由をうばう拡声機規制条例の制│     ││  〃  │第9号 │定に反対する請願             │ 総務  │├────┼────┼─────────────────────┼─────┤│    │請願  │消費税即時廃止をもとめる請願      │     ││  〃  │第10号│                     │   〃  │├────┼────┼─────────────────────┼─────┤│    │陳情  │夕日寺校下ゴルフ場建設に反対する陳情  │     ││  〃  │第37号│                     │  〃  │├────┼────┼─────────────────────┼─────┤│    │陳情  │夕日寺校下ゴルフ場建設開発許可撤回を求│     ││  〃  │第38号│める陳情                 │   〃  │├────┼────┼─────────────────────┼─────┤│    │請願  │「在日韓国人の法的地位協定」再協議に関する│     ││継続審査│第6号 │請願                   │   〃  │└────┴────┴─────────────────────┴─────┘...