◆
池尻成二
議員 市民の声ねりまを代表し、
議案第134号に反対の立場から討論を行います。 この
議案は、新たに
指定管理に入る
石神井図書館の
管理者として、
TRC、
株式会社図書館流通センターを指定するものです。 私たちが反対する理由は2つ。
TRCの実績、能力が過大に評価されていること。そして、そもそも今の
練馬区、とりわけ所管である
光が丘図書館に、
指定管理者を適切に
管理・監督する体制が欠けているということです。
TRCを選んだ理由を見れば、区が同社をもろ手を挙げて評価していることがわかります。確かに
TRCは
図書館業務に当たる専門的な
事業者として、他をしのぐ実績があることは私も否定しません。しかし一方で、
TRCが
管理・運営する
図書館の現場を見れば、課題も少なくないことは明らかです。 例えば、
TRCは
石神井図書館の
カウンター業務を受託してきましたが、
情報公開で確認できた2018年度でいえば、11月には2回も
大型絵本の
貸し出しミスを犯し、区に謝罪をしています。4月には、
防犯カメラの運営において、
条例などに抵触する不手際があったことをみずから認め、謝罪をしました。 ところが、これらのことは、
TRCが区に提出した
業務報告書には全く反映されていません。
大型絵本のミスは
貸し出しルールの基本にかかわることであり、しかも、それを短期間のうちに繰り返したとなれば、決して軽微な問題とは言えないはずです。
防犯カメラの問題にしても、区は、今は
TRCの対応に問題はなかったと強弁していますが、少なくとも当時は、
条例や
規定違反として認識が共有されていました。ところが、それだけ重大な事態にもかかわらず、
業務報告書には全く出てきません。なぜでしょうか。
業務報告書は、
モニタリングの基礎となる資料です。その
報告書が現場の実態をきちんと伝えていないとしたら、どうして適正な
モニタリングが行われたと言えるでしょうか。
企画提案に対する区の評価も率直に言って大変表面的です。例えば、区は、
司書等資格取得のための
支援制度を整備している点が評価できるとしています。本当でしょうか。
TRCが運営する都内のある
図書館で働く方から、こんな訴えが届いています。「
司書資格取得のためのサポートは、ほぼないに等しいです。
資格取得には20万円以上かかるのに、取得後に1万円の
報奨金があるだけで、講習のために休む2か月は
有給休暇を充てるか、無給です」、「
司書資格の手当は時給で30円、
司書資格を持っていてもいなくても、担当する業務は同じです」。 区の手放しの評価と、現場から伝わる実態と、この余りのギャップを私たちはどう考えればよいのでしょうか。 このほかにも、現場では、
サービス残業が多い、
契約社員に対する差別的な
取り扱いを何とかしてほしいといった声も寄せられています。
TRCに対する
練馬区の評価は、大切な区の
図書館を委ねる団体を選定するにふさわしい根拠と検証を欠いています。 先の
決算特別委員会で、私は
防犯カメラの
取り扱いに関する
TRCの対応に関連をして質疑を行いました。その中で
光が丘図書館長は、実際には存在していた日報の記載をないと言い張るという失態を犯しましたが、これもまた、館長がいかに現場を把握していないか、
図書館の現場に対する区の
管理・監督がいかに行き届いていないかを象徴的に明るみに出すものでした。 この問題では、館長は今、部下に責任を押しつけるかの言いわけを口にしていますが、
管理職にふさわしい対応とは言えません。たとえ故意でなかったとしても、日報の中身すら確認できなかった、そして、結果として事実に反する答弁をして議会を欺いた責任は重大です。 しかるに、いまだに館長も、そしてその上司も、私に対する一言の謝罪もなく、議会に対する発言訂正の申し出すらありません。この場をかりて強く抗議するものです。
光が丘図書館の事務
管理能力、とりわけ
指定管理者等に対する指導監督能力が厳しく問われています。この状況で、更に
指定管理を広げることは、極めて危ういと言わざるを得ません。一旦立ちどまり、
図書館事業の現状を深く、真摯に検証することを強く求めて討論といたします。(拍手)
○
上野ひろみ議長 以上で討論を終わります。 これより採決に入ります。
議案第134号・
指定管理者の指定について(
練馬区立石神井図書館)を、起立により採決いたします。 本
議案に対する
委員長報告は可決であります。 本件を
委員長報告どおり決することに賛成の
議員の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○
上野ひろみ議長 起立多数であります。よって、本件は
委員長報告どおり可決することに決定いたしました。 次に、日程第24・
議員提出議案第13号・
中等度難聴児に対する
発達支援の充実に関する
意見書を議題といたします。 案文はお手元に配付してあります。 おはかりいたします。 本件については、会議規則第38条第3項の規定により、提案理由の説明を省略することにいたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
上野ひろみ議長 ご異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 本件に関し、ご質疑のある方はご発言願います。
◆26番(
たかはし慎吾議員) 動議を提出いたします。 ただいま上程されております
議案につきましては、この際、質疑および
委員会付託を省略し、直ちに起立により採決されますようおはかり願います。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○
上野ひろみ議長 おはかりいたします。 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
上野ひろみ議長 ご異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 これより起立により採決いたします。
議員提出議案第13号・
中等度難聴児に対する
発達支援の充実に関する
意見書について、賛成の
議員の起立を求めます。 〔
賛成者起立〕
○
上野ひろみ議長 起立全員であります。よって、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。 次に、各
委員長から閉会中の継続審査の申し出がありました。 おはかりいたします。 お手元に配付いたしました継続審査申出案件一覧〔別掲〕のとおり、それぞれ閉会中の継続審査に付することにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
上野ひろみ議長 ご異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 次に、陳情について申し上げます。 本日までに追加受理いたしました陳情は、お手元に配付いたしました文書表のとおりであります。 陳情第53号につきましては、それぞれ所管の常任
委員会に付託いたします。 次に、陳情第54号および陳情第55号につきましては、交通対策等特別
委員会に付託いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
上野ひろみ議長 ご異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ただいま付託いたしました陳情は、閉会中の継続審査にいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
上野ひろみ議長 ご異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 以上で、今
定例会に付議されました事案はすべて議了いたしました。 この際、区長より発言があります。 〔
前川燿男区長登壇〕
◎
前川燿男区長
令和元年第四回
練馬区議会
定例会の閉会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。 本
定例会に提案いたしました各
議案につきましては、慎重なご審議をいただき、いずれも原案どおり可決していただきました。厚く御礼を申し上げます。 区長に就任して5年7か月、この間区民の皆様にお約束したとおり、
練馬区を更に発展させるため、全力を尽くしてまいりました。
子ども、高齢者、障害者児、ひとり親家庭をはじめ、福祉医療の充実、道路・鉄道など都市インフラの整備、商業を含めた産業の振興、薪能の開催、
練馬総合運動場公園の開設など文化スポーツの振興、緑地、農地、道路などみどりの保全と創出、防災施策の充実など区独自のさまざまな新しい政策を展開してまいりました。 10月には大江戸線延伸の早期着工を都知事に確約していただき、先日の世界都市農業サミットを成功裏に終了いたしました。 引き続き、区民の皆様と力を合わせ、時代を先取りした先駆的な政策を実行するとともに、住民自治を柱とする、
練馬ならではの新しい自治の実現に全力を尽くしてまいります。区議会の皆様のお力添えを心からお願い申し上げます。 以上をもって閉会の挨拶といたします。ありがとうございました。
○
上野ひろみ議長 これをもって、
令和元年第四回
練馬区議会
定例会を閉会いたします。 午後1時30分閉会 署名
議員 議長 上野ひろみ 副議長 宮原よしひこ
議員 井上勇一郎
議員 西野こういち
△継続審査申出案件一覧
令和元年第四回
定例会最終日陳情第14号 東京都尖閣諸島寄付金の活用について陳情第15号 核兵器廃絶ヒバクシャ国際署名を推進するための取り組みを求めることについて陳情第16号 改憲案に反対する決議を求めることについて陳情第20号 パートナーシップの公的承認について陳情第24号 オスプレイや戦闘機が区内上空を飛ばないように国に要請することについて陳情第27号 業務監査の強化について陳情第32号 慰安婦問題の報道について陳情第44号 香港の自由と民主主義を守る行動を求めることについて (以上、
企画総務委員会)陳情第21号 選択的夫婦別姓制度の導入について陳情第25号 国民健康保険の都道府県単位化に伴う保険料について陳情第48号 デフリンピックの東京開催について陳情第50号 選択的夫婦別姓制度について国会審議を求める
意見書の提出について (以上、
区民生活委員会)陳情第1号 精神障害者の交通運賃割引制度の適用について陳情第2号 高齢期難聴者への補聴器購入費への助成について陳情第18号 障害児(者)に対する各種減免制度に付帯している「所得制限」について陳情第33号 医療的ケア児や重症心身障害児を育てる家族の生活環境向上について〔第2項・第4項〕陳情第45号 除草剤の主成分であるグリホサートおよびグルホシネートの使用禁止と販売禁止について陳情第47号
練馬区手話言語
条例(仮称)の制定について (以上、
保健福祉委員会)陳情第4号 都市計画道路補助232号線の延伸中止と石神井公園駅南口西地区再開発事業の見直しを求めることについて陳情第7号 外環道青梅街道インターチェンジ沿道まちづくりについて陳情第8号 外環道青梅街道インターチェンジ沿道まちづくりについて陳情第9号 外環道青梅街道インターチェンジ沿道まちづくりについて陳情第10号 目白通り(都道第8号千代田
練馬田無線)の改修について陳情第12号
練馬区上空を飛ぶ羽田新ルートの中止撤回について陳情第13号 受動喫煙の防止について陳情第22号 石神井公園駅南口西地区再開発事業について陳情第23号 地球温暖化対策について更なる取り組みを求めることについて陳情第28号 大泉第二中学校の教育環境保全および学芸大通りなどの整備拡幅について〔第2項〕陳情第29号 (仮称)旭町三丁目計画によるマンション建築について陳情第30号 石神井公園駅南口再活性化のまちづくりについて陳情第31号 都市計画道路補助232号線の整備推進と石神井公園駅南口のまちづくりについて陳情第41号 都市計画道路区画街路1号線の住民説明と計画見直しを求めることについて陳情第42号 石神井公園駅南口西地区再開発事業について陳情第43号 石神井公園駅南口西地区再開発事業の見直しについて陳情第52号 石神井町二丁目農地跡に公園整備を求めることについて (以上、
都市整備委員会)請願第1号 区立小中学校給食の
保護者負担軽減について陳情第3号 石神井東小学校の学童
保育問題について陳情第11号 区立大泉第二小学校の放課後の
子どもの居場所について陳情第28号 大泉第二中学校の教育環境保全および学芸大通りなどの整備拡幅について〔第1項〕陳情第33号 医療的ケア児や重症心身障害児を育てる家族の生活環境向上について〔第1項・第3項〕陳情第34号
待機児童解消と公的
保育の拡充を求めることについて陳情第35号 すべての
認可保育園に看護師、栄養士の配置と
保育施設の栄養
管理などを求めることについて陳情第36号
保育の質が保障された
認可保育園の増設と子育て世帯に対する経済的支援拡充を求めることについて陳情第37号 大泉南小学校の教育環境保全について陳情第46号 区立小竹小学校の改築について陳情第49号 学童クラブの
保育の質を守るためガイドラインの見直し等を求めることについて (以上、
文教児童青少年委員会)陳情第17号 主要農作物種子法について陳情第26号 ごみ集積所の廃止について (以上、都市農業・みどり環境等特別
委員会)陳情第5号 西武新宿線(井荻駅~西武柳沢駅間)連続立体交差事業の早期実現について陳情第6号 東京外かく環状道路青梅街道インターチェンジについて陳情第19号 西武新宿線(井荻駅~西武柳沢駅間)の連続立体交差事業を地下方式とすることについて陳情第51号 西武新宿線(井荻駅~西武柳沢駅間)連続立体交差事業の地下工法の検討を求めることについて (以上、交通対策等特別
委員会) 〔議会運営
委員会調査事項〕1 議会の運営に関する事項2 議会の会議規則、
委員会に関する
条例等に関する事項3 議長の諮問に関する事項 (以上、議会運営
委員会) 〔特別
委員会設置目的〕1 地域防災についての調査研究2 危機
管理指針についての調査研究3 地方分権の推進および財政権拡充についての調査研究 (以上、総合・災害対策等特別
委員会)1 地域医療の環境整備についての調査研究2 病床の確保についての調査研究3 感染症対策についての調査研究 (以上、医療・病院整備等特別
委員会)1 清掃事業についての調査研究2 資源循環型についての調査研究3 エネルギー対策についての調査研究4 みどりの保全・創出に係る区民協働の推進についての調査研究5 みどりの啓発機能をもつ緑地、庭園等についての調査研究6 都市農地保全および都市農業振興についての調査研究 (農業
委員会および世界都市農業サミットに関する案件は除く) (以上、都市農業・みどり環境等特別
委員会)1 バス交通等地域間交通についての調査研究2 都営地下鉄大江戸線の延伸および沿線まちづくりについての調査研究3 東京外かく環状道路についての調査研究4 西武線連続立体および事業化に伴うまちづくりについての調査研究 (以上、交通対策等特別
委員会)...