• "野原理事長"(/)
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  1. 世田谷区議会 2012-04-24
    平成24年  4月 区民生活常任委員会-04月24日-01号


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    平成24年  4月 区民生活常任委員会-04月24日-01号平成24年 4月 区民生活常任委員会 世田谷区議会区民生活常任委員会会議録第五号 平成二十四年四月二十四日(火曜日)  場  所 第四委員会室  出席委員(十名)    委員長         諸星養一    副委員長        桜井純子                小泉たま子                宍戸のりお                三井みほこ                平塚敬二                江口じゅん子                桃野よしふみ                あべ力也                ひうち優子  事務局職員    議事担当係長      松見 径    調査係主任主事     平井貴子  出席説明員   生活文化部
       部長          金澤博志    市民活動推進課長    髙木景一    文化・国際課長     花房千里    区民健康村・ふるさと交流課長                関 勝行   スポーツ振興担当部    部長          菅井芳彦    スポーツ振興課長    梅田 亨   産業政策部    部長          内田政夫    商業課長        進藤達夫    工業・雇用促進課長   大石智康  参考人   公益財団法人せたがや文化財団    理事長         内田弘保    副理事長        永井多惠子    事務局長        須田成子    事務局次長       張堂明観    美術館副館長      霧生秋夫    文学館長        菅野昭正   株式会社世田谷川場ふるさと公社    代表取締役       鈴木忠義    常務取締役       工藤法夫    取締役営業部長     宮内明彦   公益財団法人世田谷スポーツ振興財団    理事長         野原 明    事務局長        齋藤泰藏    事務局次長       淺見一雄    施設課長        上妻 洋   公益財団法人世田谷産業振興公社    副理事長        梅村恒司    事務局長        髙山 博    産業振興課長      本橋安行   公益社団法人世田谷シルバー人材センター    会長          竹内 弘    常務理事        溝口 猛    事務局長        青山善樹   ◇ ~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇ 本日の会議に付した事件  1.報告事項   (1) 公益財団法人せたがや文化財団における平成二十四年度事業について   (2) 株式会社世田谷川場ふるさと公社における平成二十四年度事業について   (3) 公益財団法人世田谷スポーツ振興財団における平成二十四年度事業について   (4) 公益財団法人世田谷産業振興公社における平成二十四年度事業について   (5) 公益社団法人世田谷シルバー人材センターにおける平成二十四年度事業について   (6) その他  2.協議事項   (1) 次回委員会の開催について   ◇ ~~~~~~~~~~~~~~~~ ◇     午前九時開議 ○諸星養一 委員長 ただいまから区民生活常任委員会を開会いたします。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○諸星養一 委員長 本日は、当委員会で所管する五つの外郭団体の平成二十四年度事業計画などの報告を行います。  報告の順序ですが、最初にせたがや文化財団、次に世田谷川場ふるさと公社スポーツ振興財団産業振興公社、最後にシルバー人材センターの順で報告を行っていきたいと思います。  議事の進行ですが、各団体の報告については入れかえで行います。まず、区理事者より平成二十四年度の事業計画等の報告について説明をいただき、その後、各団体より経営方針等についての説明をいただきます。その後、質疑応答に入りたいと思います。  なお、本日は、三つ目、スポーツ振興財団の報告終了後にお昼の休憩を入れる予定ですので、よろしくお願いをいたします。  時間配分を見ていただければわかるんですけれども、それぞれ一時間ずつとってあります。ですから、お願いであれば、最長でも一時間ということを念頭に入れて、質疑のほうはしっかりとやっていただきたいと思います。早く終わった分については繰り上げということも考えてはいますけれども、相手もあることですので、一応そのようにお含みおきいただきたいと思います。  それでは、説明員、参考人の方に入室をしていただきます。  これから、公益財団法人せたがや文化財団についての報告に入ります。  本日は本件に関し、参考人として、内田理事長、永井副理事長、須田事務局長、霧生美術館副館長、菅野文学館長、張堂事務局次長にご出席をいただいております。本日は、お忙しい中にもかかわらず本委員会のためにご出席をいただきまして、まことにありがとうございます。委員会を代表して心から御礼を申し上げます。  それではまず、平成二十四年度の事業計画等の報告からお願いをいたします。 ◎花房 文化・国際課長 それでは、公益財団法人せたがや文化財団における平成二十四年度事業につきまして、ご報告いたします。  資料の1、事業計画でございますが、各館の主な実施事業をお示ししております。  世田谷文化生活情報センターは、本年、開館十五周年を迎えます。設立以来一貫して区民の文化向上に寄与することを目的として、生活工房、世田谷パブリックシアター、音楽事業部の三本柱で、創造的な文化施設として事業を展開してまいります。  ①の生活工房は、開館十五周年記念の節目に当たる今年度から複数年にわたりまして、「地球のデザイン」をテーマに展開いたします。地球環境への配慮やデザインと技術の果たす社会的役割に着目し、「西江雅之写真展 大地の装い」、「七つの海と手しごと展 地中海」といった展示を行います。また、こども体験ワークショップでは、アニメーション制作の体験を行うほか、さまざまな事業を実施してまいります。  横に参りまして、世田谷パブリックシアターは、野村萬斎芸術監督の方針のもと、区民がすぐれた演劇等の文化芸術を享受できる機会や、みずから文化芸術活動を実践できる場を提供するとともに、人材育成、教育普及などを推進してまいります。演劇「薮原検校」、「MANSAI◎解体新書」ほか、開館十五周年記念事業として、区内の中学・高校生を対象に、ダンス、演劇、音楽を融合した表現を目指すグループを立ち上げまして、「YOUTH―PERFORMANCE 二〇一二」を夏休みに実施いたします。このほか、さまざまな事業を実施してまいります。  左下に参りまして、音楽事業部は、「生活のとなりに良質の音楽を」をコンセプトに、池辺晋一郎音楽監督の方針のもと、生活のさまざまな場面で質の高い音楽を楽しむ機会の創出を図ってまいります。今年度は、「現代音楽と狂言」と題しまして、初めてパブリックシアターを会場に公演を行うほか、三年目となりますせたがやジュニアオーケストラの継続した活動と、その活動成果の発表として定期演奏会や、その他幅広い事業を実施してまいります。  三月末にリニューアルオープンいたしました世田谷美術館は、区民が美術文化を享受するとともに、みずから学び、創造し、交流することにより、教育、文化の振興と豊かな地域社会の形成に寄与するという理念のもと、質の高い多彩な事業を展開してまいります。企画展「福原コレクション 駒井哲郎一九二〇―一九七六」、「すべての僕が沸騰する 村山知義の宇宙」ほか、子どもたちの鑑賞教室や教育普及事業など、さまざまな取り組みを実施してまいります。  世田谷文学館は、ジャンルの枠にとらわれない文学館、幅広い層に親しまれる文学館、生き生きと活動する文学館といった文学を広く開放する活動と、文学の根本にある本質的な魅力を紹介する活動とが一体となるような事業を展開してまいります。企画展「地上最大の手塚治虫展」、「宮崎駿が選ぶ五十冊の直筆推薦文展」ほか、土曜ジュニア文学館、移動文学館など、子どもたちが文学により親しみを持つ事業など、多様な取り組みを展開してまいります。  恐れ入りますが、裏面をごらんください。平成二十四年度の予算の内訳表でございます。左端の科目と右端の合計欄でご説明をいたします。  一般正味財産の部の経常増減の部でございます。経常収益といたしましては、基本財産運用益三百五万八千円、特定資産運用益二十四万二千円、事業収益十億四千三百九十九万六千円、受取区補助金十億九千九百三十九万円、受取助成金等一億四千八百九十八万二千円、受取負担金二千八万九千円、雑収益三万一千円、経常収益の合計、(A)の欄でございますが、こちらは二十三億一千五百七十八万八千円と見込んでございます。経常費用といたしましては、事業費二十四億三千四百三十五万円、管理費八百二十六万四千円、経常費用合計、(B)の欄でございますが、二十四億四千二百六十一万四千円と見込んでございます。  なお、経常収益から経常費用を差し引きますと、一億二千六百八十二万六千円のマイナスとなります。こちらにつきましては、財団の繰越金を充当して対応することとしております。  次の段の税引前当期一般正味財産増減額(C)に他会計振替額(D)を加えまして、法人税等を差し引きました当期一般正味財産増減額(F)に一般正味財産期首残高(G)を加えますと、一般正味財産期末残高(H)でございますが、四億六千九百八十二万円余りと見込んでおります。  次に、指定正味財産の部でございます。基本財産は八億円で変動ございません。よりまして、一般正味財産期末残高(H)と指定正味財産期末残高(K)を合計いたしました正味財産期末残高(L)でございますが、十二億六千九百八十二万円余りと見込んでおります。  報告は以上でございます。 ○諸星養一 委員長 それでは次に、経営方針等についてご説明があれば、よろしくお願いをいたします。 ◎内田 理事長 せたがや文化財団の理事長をしています内田でございます。この機会をおかりしまして、日ごろ先生方にはご指導、ご鞭撻を賜り、感謝申し上げたいと思います。  では、せたがや文化財団の経営の基本的な考え方についてご説明を申し上げたいと思います。  三つの点をご指摘申し上げたいと思います。まず第一に、せたがや文化財団の基本的な活動の原点は、区民の皆さん方の心を豊かにするということに尽きると思います。広く区民の方々に多様な文化活動を提供し、豊かな時間を持っていただくということでございます。そうした精神的な活動のお手伝いをするのが、我々の財団の第一の役割ではないかと思います。もちろん区民の方々の文化に対するニーズは非常に多様でございます。芸術的に非常に高いものから、私たちに見やすいものまで幅広いものがございますが、良質な事業を展開していくということでございます。  ここでちょっとつけ加えますと、我々せたがや文化財団を含め、世田谷の文化活動については非常に多方面から注目されているということでございます。一種の地域活動のモデルみたいなところもございます。これは、生活工房、シアター、音楽事業、美術館、文学館を含めまして、すべてほかの地域からの注目を受けているということでございます。そういう点で、私どもも身を律し、さらに一層努力したいと考えているところでございます。  それから、第二の点は、一言で言いますと未来への投資、若い人々、子どもたちに対する文化活動の提供でございます。本物の芸術文化に触れる機会を多く提供して、豊かな創造性をはぐくむことを支援しております。例えば学校に出向きまして、演劇ワークショップ、美術鑑賞のためのプログラム、また、移動文学館などさまざまなプログラムを提供し、世田谷の子どもたちがすばらしい体験ができるということを目指しております。子どものころの芸術体験というのは、人生を通じて長く残るものでございます。そのきっかけとなるような活動を我々財団は提供したいというふうに考えております。これは非常に大切な仕事であろうかと思います。  三番目といたしまして、地域の活性化の仕事でございます。財団は、各館の施設から積極的に町に打って出て、区内の地域、町会、商店街等、各コミュニティーと連携しまして、町のにぎわいを高める取り組みを進めております。例えば世田谷アートタウンのプログラムなど、これは秋に行われますが、世田谷全体を活気づけ、盛り上げることに成功していると思います。さらに、高齢者施設への訪問型公演など、新しい取り組みにも取りかかっております。触れ合いと活力にあふれた世田谷区の地域づくりに貢献しているところでございます。  この三つの大きい目的を達成するために、これまでも先生方のご配慮をいただきまして、さまざまなご援助を区からいただいております。しかし、これからは、さらにほかの自主財源の確保ということに取り組んでいきたいと思います。国や企業からのファンドレイジングの可能な限りの提供を受けること、それから、収益にも配慮した経営に心がけていくこと、新しい局面がこれから始まるというふうに私どもは認識しております。どうぞご支援、ご指導のほどをお願いいたしたいと思います。  今後とも区の文化行政と密接な連携をとりながら、さらに一層、財団の経営の発展に取り組んでいく覚悟でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 ◎須田 事務局長 それでは、理事長の全体のご説明の後、三館各館の館長から簡単にご説明をさせていただきます。 ○諸星養一 委員長 なるべく簡潔にお願いします。 ◎永井 副理事長 重複するところを省いて簡潔に申し上げたいと思います。  文生センターは、昨年度、東北の大震災などで非常に来場者が減るのではないかと心配いたしましたけれども、劇場が二十六万人、工房が二十三万人ということで、例年どおり四十八万人の来場者を迎えました。これは十年ほど前に比べますと三割ほどふえていて、大分定着してきたなという感じがいたします。震災当時は大変緊張いたしまして、劇場、生活工房とも避難訓練などを従来に増して行ったところでございます。  それから、一つご報告させていただきますが、劇場部門では、昨年、現代能楽集「奇ッ怪」、これは震災を踏まえて能楽の鎮魂を訴えたものでございます。魂を鎮めるという意味でございますけれども、読売演劇大賞の優秀賞を作品賞として財団がいただきました。これは財団としては初めてのことでございます。  今年度の文生センターは、ご説明がありましたように開館十五周年を迎えまして、記念事業といたしまして、生活工房では「地球のデザイン」というものをテーマにいたしまして、未来志向のシステムや自然エネルギーなどについて参加者とともに考えてまいります。劇場部門では、周年の事業として、区内の中高生を中心にメンバーを募りまして、新たにユースダンスカンパニーをスタートさせます。夏休みに発表できるように計画しております。  公演事業といたしましては、井上ひさし作の「薮原検校」、それから、ちょっと皆様の興味を引くかと思われます演目は、裁判員制度ができまして、民間人が裁判に参加するようになりましたけれども、死刑判決をめぐってどう評決するか、また、刑を執行する者、命ずる者など、四人の男たちをめぐる書きおろしのドラマ「4(フォー)」を上演いたします。これは注目されるかと思います。地域にヒアリングを行い、聞き書きから区民が表現する「地域の物語」、地域振興のためのワークショップなど、区民参加の事業も例年どおり豊富に行っております。  音楽事業は、世田谷にゆかりのある音楽家たちによるせたがやシンフォニエッタ、区の文化・芸術振興計画の重点事業、ジュニアオーケストラは、演奏を通じて子どもたちの協調性や社会性をはぐくもうという事業でございます。  文生センターは、文化事業を通じまして人々の感性を磨き、円熟した判断のできる地域人になるよう寄与したいと思っております。それには、子どものころから文化芸術に親しみ豊かに成長するよう、子どもたちのドリームジャズバンド、お話の森、工房の体験ワークショップなど、多くの事業を展開しております。また、高齢者施設にも文化事業を届けることを始めております。  これらの事業は、いわば地域に還元する教育普及事業でございまして、入場料収入などを得ることはできませんけれども、努力してまいりたいと思っております。二十四年度は、ご承知のように区からの補助も減少、また、民間の助成金も非常に厳しくなっております。しかしながら、工夫を重ねて、世田谷に住んで本当によかったと思われるような事業を展開してまいりたいと思っております。 ◎霧生 美術館副館長 では、世田谷美術館についてご説明申し上げます。本来であれば酒井美術館長からご説明すべきところでありますが、あいにく用務が重なっておりまして、私から説明させていただきます。  ご案内のように、昨年七月よりこの三月まで空調機器等の改修工事を行ってまいりました。今回の改修につきましては、外観に大きな変化はございませんが、展示室の壁面、床面の整備、スロープや手すりの増設、多機能トイレ、授乳室や街路灯の整備、また、新たに地下のカフェを整備いたしました。先月、三月三十一日よりリニューアルオープンしまして、多くの方に来館いただいている状況でございます。  平成二十四年度の企画展事業といたしましては、先ほどの資料の1にございますとおり、四月より駒井哲郎の回顧会、七月には生誕百十年を迎える村山知義の初の回顧展、十一月には生誕百年を記念する松本竣介の大規模回顧展などを開催する予定でございます。  また、教育普及事業といたしましては、休館中の活動の発表として、この四月から、こども美術大学作品展の開催、区教育委員会との連携では、九十四校の小学校四年生、中学校一年生を対象に鑑賞教室を実施いたします。その他、美術館本館、向井アトリエ館などの分館の収蔵品展、ワークショップ、区民表現の場の提供など一層の充実を図り、美術館事業の推進に努めてまいります。 ◎菅野 文学館長 私ども文学館は、本年で創立十七周年を迎えますが、今までやってまいりました運営の方針にそう大きな変化はございません。新しい状況を勘案しながら事業に新鮮味を加えていく努力を重ねることは当然でございますけれども、基本的な方針に変化を加える必要はなかろうかと思っております。  具体的な事業としましては、先ほどもご紹介がありましたが、今週の末から始まります手塚治虫。手塚治虫は、戦後の日本の物語漫画というものを創造した先駆者であり、そして、さまざまなお仕事をされて、世界的に高く評価されているわけですが、その手塚治虫の新しい物語漫画を創造した原点のようなものを、展覧会に関心を持って来られた方々にごらんいただけるような催しにしたいと考えております。
     それから、夏は宮崎駿。宮崎さんも、現在、国際的にアニメ映画の大家として高く評価されているわけですが、宮崎さんのさまざまな創造のエネルギーを培ってきた岩波少年文庫というものがございます。その中の五十点を精選したものを、宮崎さんの原画などを交えて、特にこれは夏休みに当たりますので、小中学生あるいは高校生、若い人に関心を持ってもらえるのではないかというふうに考えております。  それから、秋には斎藤茂吉。世田谷区にもゆかりのあった斎藤茂吉の生誕百三十年に当たるのだそうで、斎藤茂吉の事業を中心に、次男で昨年亡くなられた、小説家として若い読者に大変親しまれていた北杜夫さんの作品で、斎藤家をモデルに家族生活並びにその家族の中のさまざまな芸術的・文学的皮肉などを盛り込んだ「楡家の人びと」という小説に関するさまざまな展示を行って、「斎藤茂吉と『楡家の人びと』展」という催しを考えております。  それから、本年度最後の企画展としては寺山修司さん。これも戦後の日本に新しい演劇の世界をつくり上げ、同時にまた前衛的な短歌でも大変注目されて、さまざまな新しい試みをなされた寺山修司さんの展覧会を考えております。  そのほか、従来どおり、せたがや子ども文学館、あるいは、ことのははくぶつかんという名称で続けておりました小中学校生徒を対象とした国語文学に関する教育普及事業を、これまで以上に続けていく所存でございます。  また、世田谷に在住の書家の方々の展覧会を毎年恒例としていて、新しく充実がなかなか望めないのがちょっと苦しいところなんですが、大体横ばいのような状態ですけれども、充実した展覧会がずっと続いておりますので、ことしもそれを続けて催していきたいと思っております。  そのほか、コレクションとして蓄えている世田谷にゆかりの作家の方々の資料を常設展として随時入れかえを行いながら展示していくことは、これまでどおり続けていくことになろうと存じます。展覧会にかかわりのある講演会とか対談の催しなどを随時盛り込んで、ますます地域の文学に関心のある方々の要望にこたえられるような催しを行いたいと考えております。 ○諸星養一 委員長 ありがとうございます。それでは、ご説明に対しまして、委員の皆様方からの質疑をお願いいたします。 ◆小泉たま子 委員 まずお聞きしたいのは、永井副理事長、基本構想の審議委員になっていらっしゃいますよね。非常に大事な審議会だと思うんですけれども、お立場として、出ていらして、この財団の活動すべてをどのようにその中に盛り込んでいくかということをきょうはお伺いしたいと思ったんですけれども、まずお伺いします。 ◎永井 副理事長 区の文化・芸術振興計画というのがございますので、それに沿って申し上げるということが第一でございます。そのほかに、あの審議会には、まちづくりとか、緑とか、いろいろな計画がございます。文化というのは非常にすそ野が広くて、単に何か公演事業をやっているから文化かというと、そうでもございませんので、さまざまなすそ野の広がりの中に文化をどうやってにじませていくかというプランについて、私はできる限り発言しようと思っております。 ◆小泉たま子 委員 ありがとうございました。文化財団については前から非常に関心を持っているんですけれども、最近、地域活性化の推進とか地域に還元をしていくという言葉が出てくるようになりまして、私は驚いているんです。地域とはかけ離れた活動をするような印象も持っておりましたけれども、そうじゃなくなってきたというのは本当に私はうれしく思います。そういう言葉が出てきたこと自体、非常にうれしく思います。  一つ伺いたいのは、生活工房なんですけれども、二十三万人の入館者がいらっしゃるということなんですが、これを単純に割り算してみたら、一日六百人以上入るということなんですよね。そんなにあそこのエレベーターを利用して4階におりていくかなというと、どうもそのように見えないのですけれども。  それはそれとして、あの中の催し物なんですけれども、「地球のデザイン」とか、エレベーターに乗ったときのチラシや何かを見ても、申しわけないんですが、区民の日常生活からちょっと離れている。それは文化とすればいいかもしれませんけれども、特別な方が行くような感じがするんです。  私は、本当に申しわけないんですけれども、担当者の思いつきというか、趣味というか、そんな感じがしてしようがないんです。そのあたりをどうやってそちらは評価していらっしゃって、それを推進しようとしているのか伺いたいんです。 ◎永井 副理事長 工房の事業は、毎回評価者を置きまして、その中からアンケートなどを募りまして、世田谷区民が何人、どのぐらいの割合で参加しているのかというような統計をとりましたり、評価をきちんと毎事業ごとにとっております。そういう意味で、恐らく小難しいというような印象をお持ちかなと思うんですけれども、今、人々の関心はやはり自然環境にあるのではないかというところから企画をされていると思います。  ただ、その場合、普通はレクチャーというような形なんですけれども、ここにも書いてございますが、アイソタイプという非文字の表現で展示を行ったり、わかりやすいワークショップなどを通じて皆さんに考えていただけるような工夫をいたしております。  ご質問で、そんなに来ていないんじゃないかとおっしゃるんですけれども、いらしているとわかると思うんですが、事業ごとの集客をずっと集計しておりまして、例えば三月に行いました「I'm so sleepy」という眠りについての展覧会は、実に多くの方がいらっしゃいまして、ざっと三千五百人の方がおいでになりました。本当に土日はあふれるほどの人でございました。  そういう情報は、世代的にもいろいろご関心のところはあるかと思いますけれども、これは世界各国のベッドの様子とか、インドネシアのすばらしくきれいな織りの寝具とか、ハンモックであるとか、さまざまなものを展示すると同時に、いろいろなワークショップを重ねまして、非常に新聞報道などもされまして、興味を引いたようでございます。このように、広報などにも出るように工夫を重ねた事業を行っているところでございます。 ◆小泉たま子 委員 私から見ると、生活工房のいろんな催し物については、本当にこれでいいのかな、八十六万区民のための生活工房なのかな、あの場所、四階なのかなといつも思っているんです。ですから、きょう聞いたんですけれども、それをどう評価するかは一人一人違うと思いますので、私の考えを述べさせていただきました。  それから、音楽についてはかなり頑張っていらっしゃると思いますけれども、まだまだだと思うんです。やっぱり世田谷区民の音楽の広さ、深さ、高さ、その指標をきちんとつくって、ここまでに伸びたよとかいうものがあるといいな、あるべきじゃないかと私は思うんです。それは難しいかもしれませんが、これから音楽は中身が変わっていくんでしょうか。この間、議会でも質問がありましたけれども、去年と同じような方向でいくんでしょうか。 ◎永井 副理事長 音楽事業は、芸術監督が池辺晋一郎さんでございますので、この方にご相談して進めているところでございますけれども、とにかく気軽に楽しめる演奏会、それから、ジュニオケを中心にということで引っ張っていこうとしております。また、世田谷にゆかりのある演奏家でシンフォニエッタというものをつくって、地域に根づいた音楽を展開しようとしているところでございますけれども、私が申し上げているのは、もう少しその事業を重点化していったらどうでしょうかというようなことを申し上げているところでございます。 ◆小泉たま子 委員 あと一つ、とてもいい話なんですけれども、私、夜、美術館の前を歩いていて、どうにも我慢できなくなったことがあって、どうしようもなくなったわけです。ご想像ください。もう、どうにもならない。公園にあるんですけれども、あの奥は暗くて、怖くて入れない。考えて、美術館の守衛さんが見えたので、行きました。怪しい者ではないんですけれども、よろしくお願いしますとお願いしましたら、はっと、どうぞということで、全部そこに荷物を置いて、中には何も持たないで。それで、最敬礼してきました。  非常にすばらしい対応をしていただいて、赤いこういうのはないんですけれども、そういう意味では、ああいうことをしていただくと、区民にとっては非常にありがたいことでした。いつかどこかで、こういう機会でなくてもよかったんですけれども、そういう一人一人の携わっている方々の対応というのが、それこそ区民の方を心豊かにしてくれるものだと思うんです。  でも、文化財団に行くと、会っても余りおじぎもありませんし、皆さん結構忙しく、つっつ、つっつと行くものですから、もうちょっと笑顔が欲しいなと思います。感想です。 ◆あべ力也 委員 財団の事業目的を達成するためには、事業内容の充実を図ることと収支のバランスをとっていくということで腐心をされているんだと思います。今まで議会の中でも、財団の経営に関しては、補助金の体質から脱却をして、自主事業でいかに収益を上げていくかという問題はさまざま議論をされてきているところであります。その年度年度で、こうした予算に関して、また、決算等の資料は出てくるんですけれども、具体的な目標というのか、例えば補助金に関しては依存率をどれぐらいにしていくんだというような財団としての目標設定を、時代も変わってまいりましたので、そういうことをされていったほうがいいのではないかと私は思うんです。その点についてはどう思われるのかということがまず一点。  それと、特に文化という内容でありますから、ある程度、区民の生活の余裕という部分の問題でありますから、すべてが収支で片づく話ではないと思いますので、特にこうした事業においての受益者負担の問題です。特に芸術とか文化ということにおいては、受益者負担というのは余りなじまないのかなと思っておりまして、こうした事業は区民の皆さんがひとしく享受できたほうがいいのではないかと思っているんですが、この点についてはどう思われているかということです。  第三点が、今この報告書の中には、どれぐらいの区民の方――区民の方なのか、それもよくわかりませんが、計画人数等というのが書かれていて、その事業においてどれぐらいの参加人数を計画しているのかというのが記載されているんです。決算では恐らくその利用人数が出てくるんだと思いますけれども、それぞれの事業をやって、財団として、人数が入ったということだけではなくて、その事業の文化性であったり、そういうことに関する区民のニーズに合致していたのかという検証は私は必要だと思います。参加された方に対するアンケート調査であったり、そのアンケートをもとに次の事業展開をどう考えていくのかというようなことに関してもしっかり検証していただきたいと思うんですが、この点に関してはどのようにされているのか、以上三点伺いたいと思います。 ◎須田 事務局長 それではまず、第一点目、収支バランス等を考えて具体的な補助率などの目標をということでございます。  これまで区の補助金をいただいて運営してきておりますけれども、私ども文化財団は、公演、展覧会等のほかに教育普及といった事業も実施しておりまして、必ずしも財団の収益のみで行う事業ばかりではなく、区の補助金をいただいて、区民の方々に文化芸術を普及していくといったことが重要な事業の一つになってきているわけですので、こうした補助金をいただくということは、財団の事業の中ではやはり必要なものだと考えております。  ただ、これまで区の補助金、受託料、こうしたものが七三%ぐらいのときもございましたけれども、二十四年度につきましては、補助金が減ったということもございまして、全体の六八%ほどの割合になっております。ただ、この補助金は、今後の見通しとしては非常に不透明なところがあると思っておりまして、この金額が今後伸びていくことは非常に難しいと私どもも認識しております。  ですので、これまでかなり補助金を活用して実施してきた事業の中で、少しずつ精査し、効率的な事業運営を行ってきていると思っております。補助率が幾らであればいいのかということは、その事業の内容によって、また、それぞれの公演等の収支の状況によって変動してくるものだと思っておりますので、現在のところ、目標は何%ということは一概には言えないのではないかと思っておりますけれども、私どもは、できるだけ自主財源を確保していくというようなことで努力していきたいと考えています。  二点目で、受益者負担にはなじまないのではないかと、文化芸術を区民の方々がひとしく享受できるようにということでございますが、ただいま申し上げた自主財源の確保ということからすると、ちょっと相反するところも出てくるのかなと思っております。必要なご負担につきましては、やはり来場される方々にお願いをしなければ、財団の運営というのは行っていけないわけでございます。ただ、補助金をいただいて、できるだけ低廉な料金で良質なものを区民の方々にお届けするという趣旨で事業を進めておりますので、そうした観点で運営をしているということで、やはり一定のご負担はしていただく必要があると思っております。  三点目、計画人数が出て、決算でまた実績が出るということでございます。これまでも、文化財団の事業につきましては事業評価を実施してきております。この中で、実績の人数、目標に対してどのぐらい達成できているか。収支もそうですけれども、事業の全体的な評価も行ってきております。  今度の二十三年度の決算事業報告書の中には、この事業評価を入れ込むということで現在準備を進めてきております。区民のニーズに合っているか、また、この事業の内容、質がどうだったのかといったことにつきましても公表して、皆さんの目にも触れ、ご意見等もちょうだいしながら、きちんと事業の検証をしながら進めていきたいと考えております。 ◆三井みほこ 委員 ちょっと細かいことなんですけれども、文化生活情報センター内のカフェくりっくの件で、今年度から区民作品を公募して展示を行うということで、よかったなと思っているんです。  あそこはとても駅にも近くて、生活工房でいろいろやったときにもちょこっと立ち寄れるような場所であるのに、残念ながら全く魅力がないところだなと今まで思っていたんです。今回、委託により運営をするとなっていますが、雰囲気が変わるというか、どういうコンセプトでやるとかいうのは、文化財団のほうでいろいろ意見を出しているわけなんでしょうか。 ◎須田 事務局長 文生センターの二階のギャラリーカフェでございますね。こちらは、今まで営業時間としては九時までだったんですけれども、三階のパブリックシアターの演劇が終わった後でもお茶を飲んでいただくような時間設定をということで、今、十時までの営業ということで調整をしております。ですので、一つ、時間が延びて多くの方に利用していただける工夫をお願いしていると。  それから、中のレイアウト等も少し変更いたしまして、区民の方々の展示もできるだけ見やすくなるようにということで、今、レイアウト等も工夫をしているところでございます。 ◆三井みほこ 委員 ありがとうございます。それこそ何か企画物と連動したメニューが出ているところとかもよくあると思うんですけれども、そういうのは委託先が決めることなんでしょうか。文化財団のほうで、なるべく今やっているパブリックシアターのテーマと合うようなものを出してくれとか、そういう細かいお話はできないんですか。 ◎須田 事務局長 まだテーマ設定をする云々というところまで具体的に詰めているかどうかは確認をしておりませんけれども、展示をご希望される団体の皆さんとのお話し合いの中で、いつの時期にとか、こちらからの、こんな展示をこの時期にやってみたらどうだろうかと、そういったところを両者で話し合いながら進めていくようになるかと思います。 ◆三井みほこ 委員 わかりました。すごく場所がいいのにもったいないと今まで思っておりましたので、ぜひお願いしたいと思います。  あと、それこそ先ほど小泉委員からもお話が出ましたが、地域の活性化のお仕事というお話は理事長からもありましたので、町のにぎわいを高めるという観点からも、文化の力というのはすごく大きいと思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。 ◆小泉たま子 委員 高齢社会になってきて、やっぱり世田谷の高齢者の方々が、最後にと言ったら失礼ですけれども、ああ、いいものを見られたとか、ああ、いいものに触れられたとか、そういう思いをしてもらいたいなととても強く思うんです。地域に出ていくとか、地域の活動のお手本になっているということもあるんですけれども、そこのところがちょっと抜けているのではないかなと思うんです。学校や何かには出ていくというのがありますけれども、あとは、特養ホームへ出前で来ていらっしゃるのを私は一回見たことがありますが、もっともっとレベルを高くして来てくださるように、やっぱりそこは研究する余地があると思います。  それから、例えば美術館にもご招待をして、いいものを見ていただくとか、何かもっと高齢者の方々、それも自分ではなかなか行けない方々のほうにも目を向けていくとか、文学館もそうです。何かそういうところが足りなくて、これこそが財団としてできる、やらなくてはいけないことではないかなと、このごろ思っているんですけれども、そのあたりについてはどうでしょうか。 ◎須田 事務局長 確かに高齢の方々が大変多い中で、今、中高年の元気な方々をもっともっと文化芸術のほうでも取り入れてということも考えてございます。また一方で、パブリックシアターでは、先ほどお話し申し上げましたように、高齢者施設への演劇の訪問公演も実施をしておりまして、今度で三年目になりますでしょうか、そうした取り組みも始めてきております。  それから、介護を要する高齢者の方々を美術館などへご招待ということはまだ実施してはおりませんけれども、今回、美術館の改修の中でも、ユニバーサルデザイン化をもっと進めるというような取り組みも行ってきております。それから、美術館で昨年度、休館中にできるだけ地域に出ていこうということで、例えば地域共生の家に美術館が出向いて、そこで絵のワークショップを行うというような取り組みも始めております。そんな中で、これから高齢者の方々に対しても、きめ細かな文化芸術のサービスの提供ということも工夫をしてまいりたいと思っております。 ◆小泉たま子 委員 お元気な高齢者の方は自分たちでやっていくとして、本当に自分で行かれない方々のためといいますか、それが六十何万人入館者の方の〇・〇〇何%でもいいから目標にして、そういうものを達成していくというような、もっと積極的にやっていただいたらどんなに喜んでもらえるか。やっぱりそれが財団の使命でもあると私は思います。文学館にしてもそうです。ぜひ私はそれをお願いしたいと思います。 ◆ひうち優子 委員 以前、文学館に行ったときに、すごく人が少ない印象がありまして、区民の方からもそのようなご意見をいただいています。利用率の向上に向けて、例えば東京都では、東京メトロと提携をして、東京都内の文化施設をフリーパスで回れるような努力もしていると思うんですけれども、何か利用率向上に向けた工夫というか、教えていただけたらと思います。 ◎須田 事務局長 ちょっとはっきり確認できていないんですが、たしかぐるっとパスというのがあって、その中に、例えば文学館、美術館が入っているんじゃないかと思うんです。ですので、これがお話しのような、いろいろな美術館、文学館を回って見られる仕組みじゃないかなと思います。申しわけありません、私、よく確認できていないで申し上げているんですけれども。  それから、文学館の人が少ないと。確かに平日に行きますと、静かな中で見られるというよさはあるんですけれども、それほど人が多くない。ただ、こうした文学館は、全国的に見て、余り大勢の方が押し寄せる施設ではないというのはどこも同じだと思うんです。その中で、世田谷文学館としては、他の文学館と比べますと非常に努力をして、全国の中でも多くの方に訪れていただいている。昨年度の実績としましても、年間十万人以上来館していただいているという状況でございます。 ◎菅野 文学館長 文学館にいらして、たまたま人が少なかったということだったと思うんですが、必ずしも一年三百六十五日人が少ないわけではなくて、企画展の、割にたくさん人が集まるときは、かなりのにぎわいがあります。  それから、今、須田事務局長からお話があった、美術館と文学館とが連動してバスで回っていただくような試みもやっております。それから、午前中などは方々の学校の生徒さんが来て、にぎやかに国語の勉強、文学の勉強をしたりしておりますので、そういうにぎやかなときに、今度一度、ぜひ回っていただければと思います。 ○諸星養一 委員長 それでは、ほかに質疑がなければ、以上で公益財団法人せたがや文化財団についての報告を終わりたいと思います。  参考人の皆さんに、改めて委員会を代表して御礼を申し上げたいと思います。外郭団体の経営につきましては、議会としても大変関心を寄せているところであります。本日は皆さんにご出席をいただき、委員会としても有益な議論ができたのではないかと思っております。途中で説明を早くしろと失礼なことを言って申しわけありませんでした。またこうした機会がありましたら、その際はぜひとも世田谷区政のためにご協力いただければと思います。本日は大変にありがとうございました。  では、三分ほど休憩します。     午前九時五十七分休憩    ――――――――――――――――――     午前十時一分開議 ○諸星養一 委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  それでは続きまして、株式会社世田谷川場ふるさと公社についての報告に入ります。  本日は本件に関しまして、参考人として、鈴木代表取締役、工藤常務取締役、宮内取締役営業部長にご出席をいただいております。本日は、大変お忙しい中にもかかわらず本委員会のためにご出席をいただきましたこと、まことにありがとうございます。委員会を代表いたしまして心から御礼を申し上げます。  それではまず、平成二十四年度の事業計画等の報告からお願いをいたします。 ◎関 区民健康村・ふるさと交流課長 それでは私から、株式会社世田谷川場ふるさと公社における平成二十四年度事業計画についてご説明申し上げます。  まず、事業計画を説明する前に、このふるさと公社ですが、ご案内のとおり株式会社となっておりますので、財団と異なりまして、例年六月に株主総会を開くということで、現時点では収支計画等の金額はお示しできませんので、あらかじめご了承いただきたいと思います。  それでは、事業計画をご説明申し上げます。  五つに分けております。まず、(1)の施設運営維持管理事業でございますが、記載のとおり、施設の予約の受け付け、フロント業務、施設設備の保守など、区民健康村のふじやま、なかのの両ビレジの施設の維持管理全体を行う業務で、区の指定管理業務となっております。  次に、(2)の川場村運動公園施設運営維持管理事業でございますが、これはてんぐ山の野球場、テニスコートなどの維持管理を川場村から受託するものでございます。  次の(3)の川場村森の学校施設運営維持管理事業でございますが、これも川場村から委託を受け、資料の収集等を行う業務でございます。  (4)の一般賄事業等でございますが、これは、区の指定管理であります区民健康村施設の一般利用者の賄い提供のほか、公社の自主事業といたしまして、道の駅の田園プラザのレストランや民家のレストランの経営などを行う業務でございます。  最後に、(5)のその他の業務事業でございますが、川場村の小中学校の学校給食の調理を請け負っております。それと、移動教室の運営業務ということで、これは、山道ですとか圃場の管理を教育委員会から受託しているものでございます。移動教室の給食も、別個に賄い提供業務ということでお出ししております。それから、バスの運行業務も、世田谷区と川場村の間を運行する業務を自主事業として行っていただいております。それから、それぞれのビレジの売店の経営を行っております。最後に、健康村里山自然学校等交流事業運営業務となっておりますが、本事業は、里山塾ですとか農業塾、レンタアップルですとか手づくりそばの会、日帰りバスツアーなど、区民の方が川場村に行って交流を深める事業になっております。それに加えまして、川場村のほうから、年間約五十回近い数になりますが、区内の各種イベントに川場の物産展を開催していただいております。  甚だ簡単でございますが、私からの説明は以上になります。 ○諸星養一 委員長 それでは続きまして、経営方針等について説明をよろしくお願いいたします。 ◎鈴木 代表取締役 鈴木でございます。まず最初に、昨年の秋でございますけれども、三十周年を迎えまして、記念のパーティーを開かせていただきました。まことに区議会の皆様方のご支援をいただきまして、三十年という長い事業で、今、多くのメディアで問題になっております人間と自然の問題とか、そういう問題を三十年前に先取りしてやってきたことを我々としては誇りに思っております。  そのときに報告書をつくったわけでございますが、皆様方のお手元に届いておると思いますけれども、私どもの、六冊、ちょっとまとまった報告書を続けてまいりました。これはあとがきにも書いてございますが、今回のものでは、健康村とは何かとか、人間と自然とは何かというような概念と、もう一つは意味論と申しますか、人間にとってどういうメリットがあるのかということを強調してつくった本でございます。  皆さんには、学生に話すようなことばかり申し上げますけれども、日本では、追いつけ追い越せということがずっと明治この方続いてまいりましたから、外国に事例はあるのか、よそはどうなっているのかということばかりを、予算の執行、政府並びにいろんなところでも言っております。そういう点で、その概念とか意味論というものを十分に詰めないでいろんなことを執行してきた。  私に言わせれば、いわゆるソフトなきハードみたいなものが多かったと思うんですが、あの報告書では、特に健康村とは何か、それと人間とのかかわりは何かということを三十年前に、これは教育委員会の校外学習施設の状況というか、あれを強調しようと思って、場所探しからずっと、私は都計審におりまして、都計審でかかわりを持ってやってきたわけでございますが、議会からいろいろご支援いただいて、そういうことを実現してまいりました。そのことに対しては御礼を申し上げたいと思っております。  今後も地元と非常によく、また、後ほどの報告にもございますように、利用者、区民、学童の皆様からも喜んでいただいておると思っております。そういう面で、これから報告いたしますいろいろな報告書のことで、ご指導、ご鞭撻をいただければと思っております。ちょっと長くなりましたけれども、そのことを申し上げて、お願い申し上げる次第です。 ○諸星養一 委員長 それでは、説明は以上ですので、委員の皆様からご質疑をお願いしたいと思います。 ◆江口じゅん子 委員 現時点でわかる範囲でいいんですけれども、昨年度は震災の影響もあって、川場村の区民健康施設とかの利用数の変化というのはありましたでしょうか。 ◎宮内 取締役営業部長 利用人員ですね。利用料収入から割り返させていただいて、それを調べたのが、直近、三月末を今決算しておりまして、その数字をご案内させていただきたいと思います。二十二年度と二十三年度を比較させていただきますと、総体で千四百七十二人の減ということでございます。内訳は、ふじやまビレジで四百三十二人、なかのビレジで千四十人ということでございます。 ◆江口じゅん子 委員 いろいろ要因があると思うんですけれども、ふるさと公社として、その要因ですとか対策というのはどういったことをお考えでしょうか。 ◎宮内 取締役営業部長 二十三年度の場合、四月がほとんどキャンセルということで、営業がほとんど滞ったというのが現状でございます。それから、六月は毎年ちょっと悪いんですけれども、この月も悪かった。それから、七月、八月、実は夏休みが非常に落ち込みまして、この辺が利用者減の一番の要因かなと思います。十月以降、回復を見せたんですけれども、またこの三月にちょっと利用が悪くて、総体的には千四百七十二人の減ということになっております。  ちなみに、ことしの場合は、もう四月なんですが、この夏休みが非常に悪くて、ちょっと今苦慮しているところです。 ◆江口じゅん子 委員 対策はどのように。 ◎宮内 取締役営業部長 対策としては、さまざまな交流事業をメーンにしてきておりますので、人と人との交流、それから、既存の交流事業をいろんなメディア、例えばインターネット、メルマガ、ダイレクトメール等々を使いながら、あと、区内の物販も含めまして、PRしている段階でございます。ただ、現実的にすぐにそれが反映されるかというと、直接的な影響というのはなかなか難しいところでございますけれども、極力PRに努めていきたいと思っています。 ◆桃野よしふみ 委員 今、千四百七十二人減とおっしゃいましたけれども、その母数、どれだけのうちの千四百七十二人だったんですか。 ◎宮内 取締役営業部長 平成二十三年度が、総合計で一万七千四百二人の利用でございます。これは大人の方、小学生、有料幼児ということで幼稚園の団体とかでございます。二十二年度につきましては、総合で一万八千八百七十四人ということでございまして、これは延べ宿泊と思っていただければと思います。  延べ宿泊の人員でございますが、二十二年度が一万八千八百七十四人、二十三年度が一万七千四百二人でございます。 ◆宍戸のりお 委員 減った原因は何だと思いますか。要するに、小学生の川場教室で放射線量が高いという話が少し出ていて、それも原因なのか、そうじゃなくて全体的に不景気だからというのと、全体的に東北というか、北のほうには旅行に行かないとか、宿泊をしないということは別に……。 ◎宮内 取締役営業部長 原因としては、二十三年度の四月については地震の影響、それから原発の影響というのは大きいと思います。大きな団体がすべてキャンセルということでございますから、これはやむを得ない話だと思います。その後の放射能の影響とか、これは夏休みにかなり影響が出ているのかなという気は多少はしています。  それから、群馬県の場合にデスティネーション・キャンペーンというのを県を挙げてやっております。川場は北毛地区というところですけれども、これもそこそこお客さんは入ったということで、みなかみ町、草津町、この辺は伸びているということでございます。ただ、利根郡の利根沼田というこの地域の場合は大きな宿泊施設もないものですから、それは伸びないということでございます。ただ、健康村は区民の方々の施設ですから、区民の方々が一人でも多く足を運んでいただくということでございますので、区民の方々がなかなか来られなかったというのが一番の原因。  それから、一昨年でしたか、条例改正をさせていただきましたので、その影響も多少あるのかなという気はしています。 ◆平塚敬二 委員 田園プラザのレストランはどうなんですか。人数が減っているとかはあるんですか。 ◎宮内 取締役営業部長 田園プラザのレストランは、二十三年四月二十八日まで工事をしていまして、休館していました。その後、オープンさせていただいたんですが、ゴールデンウイークは前年よりも増でございます。ただ、六月にもう一度工事が入りまして、約一週間閉めましたので、その関係で六月が減ということです。トータルでは、二十三年度と二十二年度の比では一〇一%、大体前年度並みということでございます。 ◆平塚敬二 委員 では、今度会ったら伸びているでしょう。 ◆あべ力也 委員 宿泊とかの利用者に関しては減っているということですけれども、今数字を聞いたら一〇%に満たないぐらいの減ということで、逆に、そんなに減っていないなという感じを得ました。放射能の問題ももちろんあるんでしょうけれども、それより全然少ないんだけれども、福島県の会津なんかはほとんどお客さんがいないという状況ですから、それと比べると、まあまあいい成績なのかなと、逆に安心したところです。  それと、いわゆる道の駅のほうは行くたびに毎回大変盛況で、お客さんがたくさんいて繁盛しているということで、大変いいなと思っています。  それと、何カ月か前、テレビでとんねるずが行って、男前か何かのやっているのが出て、大変宣伝効果があってよかったなと思っていますが、ああいうのは、ふるさと公社のほうでPRして来てもらったわけではないんですか。向こうが勝手に来たわけですか。 ◎宮内 取締役営業部長 田園プラザは株式会社田園プラザという本体がございまして、うちはレストランだけをやらせていただいているんですけれども、PRの場合に、こちらからというよりも、すべてテレビ局からとか、新聞からという状況です。ですから、PR料を直接払うということは一切ございません。ただ、テレビの中でも本体が映るものですから、我々のレストランはなかなか映してもらえないんですけれども。  ただ、かなりのPR効果です。放映されると、例えば放映された次の日、それからその週末はかなりのにぎわいで、駐車場に入り切れないということです。 ◆あべ力也 委員 レストランでおそばを食べたりして、川場というふうに出ていたので、すごく効果があって、ふるさと公社にはプラスだなと思って拝見していました。今後ともまた繁盛するように頑張っていただくようにお願いします。
    ◎鈴木 代表取締役 実は、これはまだご報告なんですけれども、六月の末ごろに、韓国と中国と日本の三つの観光関係の研究団体がございまして、そこが今のところ大体二十五人ですけれども、ぜひ都市と山村の交流、あるいはグリーンツーリズムを勉強したいということで来るんです。川場村に一泊して、我々が案内しなきゃならないんですけれども、こちらで勧誘したわけではございませんで、どういうルートで彼らが川場を知ったか、とにかくあそこへ行ったらということになりつつあります。  我々が始めた、いわゆる観光地でない、その国の本当の生活文化を見たいという見学者もこれからはふえるんじゃないかと思っているので、できるだけの優遇をいたしまして、彼らが後で口コミでそういうことをいろいろ宣伝してもらいたいなと思ってご披露した次第でございまして、川場も国際化したなと。  こういうことは、役場を通じて県のほうにも大体わかってきてもらえると思いまして、こういうもののいい役割が、だんだんそのように喧伝されてきたということを前もってご報告いたします。 ◆小泉たま子 委員 私は川場が大好きで、本当に行きたいといつも思っておりますし、デイサービスのボランティアなんかもさせてもらっていて、お友達もたくさんおりまして、皆さん元気だといいなといつも思っております。  これから将来に向けて、将来展望、いろいろなことがあったのを機会に、何か考えていらっしゃることがあれば伺いたいんですけれども、やっぱりこのままではマンネリになると思うんです。何か考えていらっしゃるのならば、お伺いしたいんですけれども。 ◎鈴木 代表取締役 村と川場の我々の施設だけではかなり限界がありまして、あそこに来たお客さんから伺いましても、来ると、車がなかったらどうしようもないねというようなことなんですけれども、私は村長さんと直談判して、そういう勉強をしているわけです。私はゴルフはやらないんですけれども、ゴルフをやる人は、上手な人で六キロぐらい、万金出して歩きに行くじゃないかと。ですから、あそこは歩いて楽しいところにしなきゃいかぬ。  そういう条件としては、小学校も一つ、中学校も一つ、保育所も一つということで、全部役場を中心に集まっている。合併の問題でもちょっと村長から相談を受けたんですけれども、しなくてもいいと。歩いて自分の生活圏を楽しいものにしていくモデル地区として川場はやってもらいたい、やったらどうかということをやっております。言うなれば、路傍の対策、あるいは一軒一軒のうちの問題、そのようなものの改善をしながら、楽しく歩ける。  大体二時間人が滞在すると、必ず飲み食いが始まるんですよ。だから、経済効果が出てくる。どうやって二時間、間を持たせるか、そういう趣旨を田プラでも非常にやりました。  それからもう一つは、ああいうところは陽気がいいというか、環境のいいときには混雑する。ですから、ハードな建物で単価の高いスペースでサービスしたのではもうからないよと。ですから、あそこは今の永井社長になってからダイニングテラスを非常にふやしてきて、外での飲食を楽しむようなことをやっております。  ですけれども、年間を通じて、もっと四季の自然を利用したものをちゃんとやる。そういうのは、非常に農大の造園の先生たちの力をかりて、長くなって申しわけありませんけれども、農業大学の造園科学科というのは関東大震災の明くる年からあるんですよ。当時、帝都と申しましたから、帝都の復興には造園技術が必要だというのでできた。各種学校で最初に出発して、それが農大に吸収されたということです。  その演習園ということで、学生の演習。それから、成人学校なんかの実習もああいうところでやりながら、路傍とか各家庭の前庭、オープンガーデンと言っていますけれども、そういうところをよくしながら楽しく歩けると、知らないうちに二時間以上はそこにいるということで、経済効果もねらっていこうと。  ご承知のように、ふじやまも、なかのもちょっと集落から離れていますので、その間をどう楽しく歩いてつなげるようにするかということを、村当局といろいろ相談している状況でございます。 ◆小泉たま子 委員 ふじやまもなかのもちょっと高いところにありますから、行きはよいよい帰りは大変で、ご飯もおいしくいただけて、ちょうどいいかもしれませんね。  また別の観点から営業部長さんにお願いしたいんですが。 ◎宮内 取締役営業部長 三十年を区切りに、実は記念誌のあとがきは鈴木先生が書かれているんですけれども、要は少子・高齢化が進むと。川場と世田谷区の一番大切なのは、やっぱり交流だと。人と人との交流を進めることが、区民健康村といいますか、両方の縁組協定の趣旨に沿った交流を進めることで、利用者もふえていくんだと私たちは考えています。  事業性で、交流事業という大義名分をつけなくても、本当に来ていただいて、例えばリンゴ農家を紹介して、リンゴ農家と交流してもらうとか、そういう人との接点のつなぎ役というか、担い手をふるさと公社が努めていく。その一つ一つを大切にすることが利用者増につながっていくんじゃないかと思っています。 ◆小泉たま子 委員 女性の団体と一回交流したことがあるんですけれども、なかなかそれがうまく続かない。だから、あれはやっぱりこれから一工夫要ると思うんです。私もちょっと試しにやってみましたけれども、いろんなグループがたくさんあって、いろんなところがつながっていくと非常にいいと思うんです。続くように、そんな一工夫もお願いしたいと思います。 ◆三井みほこ 委員 先ほど、代表のほうから、中国、韓国、日本の研究者が六月に集まるというお話がありましたけれども、それは都市と山村の交流という観点とグリーンツーリズムという観点で、そこで何か見学したりワークショップしたりするというようなことなんでしょうか。 ◎鈴木 代表取締役 人との本当のなじみには二十年かかるということを言っているわけです。そういう点では、地元と我々との関係も、世田谷と聞いただけで簡単に話をしてくれるんですが、そのような機会をなるべくつくるようにしております。ですから、川場のお祭りも、こちらの夏の馬事公苑でやるお祭りも、一週間、相互に行き来したりもやっております。  結局、ふるさと公社の原点というのは、あれにもイラストを入れておきましたけれども、「ふるさと」という唱歌からなんです。ですから、あの絵をずっと見ていただくと、童謡、唱歌に出てくる情景がほとんどあるんです。今回の東日本の地震でも、何かマスコミでイベントをやった最後の締めくくりには、時々あの歌が全員で歌われたりしておる。  結局、あれには一つの情景というか施設、それから、父、母とか友垣という人間関係も出てくる。だから、ソフトとハードの両方がふるさとというものを形成していくということがあの唱歌には歌われておりまして、私も、そのようなことで、ふるさと公社の構想のときに大場元区長といろいろ話をして、あのイラストを見せたわけなんです。そのようなことで、人との交流というのは非常に大事だと。  それで、今のところ、リンゴに関してはかなり、あれは農協がもうないんじゃないか。宮田さんや何かも、農協に出さないで直接ユーザーとやって全部売り切っちゃうというようなことでして、徐々にはそういうところが芽生えてきているというよりも、もう成長期に入っているんだろうと思います。  ただ、私の個人的なあれですけれども、コンニャクとかサトウキビとかは横着農業だと思っているんですよ。非常に長く畑におるでしょう。そうじゃなくて、普通の蔬菜だとか何かというのは、大体三カ月から半年ぐらいで収穫して、それを食べる。  それと、野菜と人間との関係も非常に大事なことで、要するに、野菜の日柄物のものをスーパーで買うよりも、川場で直接というようなこと。それが田プラの今の繁栄にもなっているんだろうと思っているんですけれども、そういうことを徐々に区民の方にも徹底してもらえればと。  それから……。 ○諸星養一 委員長 鈴木先生、中国と韓国からいらっしゃるということについて、その話を三井委員が質問されていますので。 ◎鈴木 代表取締役 どういう内容。バスで来るんですけれども。 ◆三井みほこ 委員 先ほど、都市と山村の交流とか、グリーンツーリズムとか、そういうのを見たくて来るらしいですというお話があったんですけれども、それは、バスで川場村のいろんなポイントを見たり、川場の方から、今まで都市とどういう交流をしているかとかを聞いたりするということですか。ふるさと公社さんからもいろいろ情報提供したり、一緒に懇談したり……。 ◎鈴木 代表取締役 東洋大学が元請というか、韓国出身の研究の先生がおられまして、その先生がいろいろ段取りをやっているということです。要するにハードからソフトをいろいろ勉強したいということでございます。  大変失礼しました。私のことを申し上げてあれですけれども、学校の教師なものですから、しゃべることばかり。それで、一方的に押しつけるようなしゃべり方をするかもしれませんけれども、ご了承願いたいと思います。 ◆三井みほこ 委員 ありがとうございました。せっかく外国からも注目されていて、やっぱり交流というところはすごくすばらしいし、あと、グリーンツーリズム。今、お野菜のお話も出ましたけれども、食を観点としてヘルスツーリズム的な、川場の自然、ウオーキングと食とかにスポットを当てて、子どもたちの交流もすばらしいんですけれども、先ほども出ていました高齢者。例えば、世田谷の元気な高齢者は、地方の自然があるところにすごく行きたがったり、そういうところで農業をしてみたいという方もたくさんいらっしゃいますので、またそういう新しい観点からも事業を、交流しながら進めていっていただくというのもおもしろいかなと思っております。  農作業体験だけじゃなくて、ウオーキングとか健康的なものをメニューにちょっと組み込んでいただいて、事前の交流と、なおかつ行って帰ってきてからもずっと継続的に何かする仕掛けをつくっていただくと、新しい展開になるんじゃないかなと思います。 ◎鈴木 代表取締役 そうでございますね。ありがとうございます。 ◆三井みほこ 委員 よろしくお願いします。 ◆平塚敬二 委員 改めて確認なんですけれども、一泊お幾らで泊まれるんでしたっけ。 ◎宮内 取締役営業部長 一泊二食、四千七百円でございます。 ◆平塚敬二 委員 区民の方で、多分まだ知らない方が多いと思うんです。一泊二食、四千七百円で、なおかつおいしいお食事が出るので、もっとアピールしていただければ、もうちょっと人も来てくれるかなと思いますので、その辺の今後のPRも積極的に進めてもらえればと思います。 ○諸星養一 委員長 それでは、ほかに質疑がなければ、以上で株式会社世田谷川場ふるさと公社についての報告を終わりたいと思います。  参考人の皆さんに委員会を代表して御礼を申し上げたいと思います。外郭団体の経営につきましては、議会としても大変関心を寄せているところであります。本日は皆さんにご出席をいただき、委員会としても有益な議論ができたのではないかと思います。とりわけ鈴木先生、ご壮健で何よりでございます。またこうした機会がありましたら、その際は世田谷区政のためにご協力いただければと思います。本日は大変にありがとうございました。  休憩いたします。     午前十時三十八分休憩    ――――――――――――――――――     午前十時四十一分開議 ○諸星養一 委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  それでは、公益財団法人世田谷スポーツ振興財団についての報告に入りたいと思います。  本日は本件に関し、参考人として、野原理事長、齋藤事務局長、淺見事務局次長、上妻施設課長にご出席をいただいております。本日は、お忙しい中にもかかわらず本委員会のためにご出席いただきまして、大変にありがとうございます。委員会を代表して心から御礼を申し上げます。  それではまず、平成二十四年度の事業計画等の報告からお願いをいたします。 ◎梅田 スポーツ振興課長 それでは、お手元に配付しておりますA4判の公益財団法人世田谷スポーツ振興財団における平成二十四年度事業についてをもとにご報告させていただきます。  まず、平成二十四年度の事業計画についての概略を申し上げます。  (1)のスポーツ及びレクリエーション振興事業でございますが、①のスポーツ教室では、事業の統廃合などの見直しを行い、効率化を図っております。  ②の体力・基礎運動能力向上事業につきましては、対象者及び定員数の拡大などにより、参加する機会の拡充を行っております。  ③の競技大会ですが、区民体育大会や、昨年から開始いたしました世田谷子ども駅伝の第二回大会の実施など、競技力の向上を図っております。  ④の「世田谷246ハーフマラソン」につきましては、二キロまたは五キロを走る健康マラソンとあわせ、ことしの十一月十一日日曜日に実施する予定でございます。  引き続きまして、(2)のスポーツ及びレクリエーション普及啓発事業でございますが、区民スポーツまつりや元旦あるこう会など、子どもから高齢者、障害のある方も気軽に楽しめるスポーツイベントの開催などにより、スポーツ及びレクリエーション活動の普及啓発を行っております。  続きまして、(3)のスポーツ及びレクリエーション団体育成事業でございますが、②の総合型地域スポーツクラブ育成につきましては、昨年度末に新たに六つ目の団体が設立され、既に設立されている団体を含め、より一層コミュニティーの核として地域住民が主体的に運営できるよう支援してまいります。  (4)の区から受託するスポーツ及びレクリエーション事業でございますが、スポーツ推進委員との連携によりスポーツ・レクリエーション事業を実施するなど、より一層地域スポーツの推進を図ってまいります。  (5)の区から受託する社会体育施設の管理及び運営でございますが、記載しておりますとおり、施設の管理及び運営を行ってまいります。  続きまして、大変申しわけないんですが、裏面をごらんください。平成二十四年度の収支予算額の内訳表でございます。財団の会計区分につきましては、先ほどご説明いたしました実施事業の(1)から(5)までの事業並びにそれに伴う人件費などの公益目的事業会計、収益事業等会計及び法人会計の三区分に分かれております。  それでは、内訳表の一番右の合計欄で説明させていただきます。  まず、一般正味財産増減の部の経常増減の部でございます。経常収益につきましては、ハーフマラソン等の協賛金や各種教室等の参加費でございます事業収益、区などからの補助金でございます受取補助金等、区からの指定管理料などでございます受託事業収益及び財団の賛助会員の会費でございます受取寄附金等となっております。経常収益(A)の合計につきましては十六億六千四百万円余りで、昨年と比較いたしまして三千六百万円余りの減となっております。  支出の部となります経常費用計(B)は、経費削減等に努めておりますが、十六億八千七百万円余りで、経常収益から経常費用を差し引き、法人税等の支出を加えた当期一般正味財源増減額(I)につきましては、マイナス二千六百万円余りとなっております。この不足分のうち、減価償却費二百五十万円を差し引きました二千三百万円余りにつきましては、財団の経営基盤安定積立金を取り崩し、充当しております。  次に、指定正味財産増減の部をごらんください。受取補助金等は、区からの財団固有職員の退職金相当分の補助金で、区の外郭団体への財政支援基準に基づきゼロとなっております。また、基本財産運用益特定資産運用益は同額を一般正味財産へ振りかえているため、当期指定正味財産増減額(N)につきましてはゼロとなっております。指定正味財産期首残高(M)と合わせた指定正味財産期末残高(N)は五億三千万円余りとなっております。したがいまして、最後の欄に記載されておりますが、一般正味財産期末残高(K)と指定正味財産期末残高(N)を合わせた正味財産期末残高(O)につきましては、七億一千三百万円余りでございます。  経営状況報告につきましては、説明は以上でございます。 ○諸星養一 委員長 それでは続きまして、経営方針等についての説明をよろしくお願いいたします。 ◎野原 理事長 では、概要についてご説明をさせていただきます。  公益財団法人といたしましては、世田谷区体育協会と世田谷区レクリエーション連盟を発展的に解消し、そして、全国でも類のない新たなスポーツ・レクリエーション振興を図る公益法人として平成十一年に設立され、今年で十四年目となります。  いつでも、どこでも、だれでも、いつまでもをスローガンに、生涯スポーツ社会の実現を目指す世田谷区の施策目標の達成を補完し、スポーツ・レクリエーションの振興、発展に寄与してまいりました。さらに信頼性、確実性、公平性を推進するために、昨年四月より公益財団法人へ移行し、今年で二年目になります。  当財団は、次の二つの目標を挙げて経営に取り組んでおります。第一といたしましては、区民のための生涯スポーツ社会を実現するために、効率性、専門性を追求した公益法人ならではの弾力的な経営により、多様な区民ニーズにこたえたスポーツ・レクリエーション振興事業を推進する。  第二として、経営基盤の強化、区民サービスの向上、経営の透明化の三点を経営方針の柱に掲げ、魅力ある自主事業の展開による自主財源の確保や区民サービスの向上に努めるとともに、経営の改善、効率化を図り、区民の信頼にこたえるという二つの経営方針としております。  これらの実現に向けて、財団独自の計画として「世田谷区スポーツビジョン21」調整計画後期年次計画を区の動向を見据えながら平成二十四年三月に策定し、地域連携事業や障害者スポーツに力を入れていきたいと考えているところです。また、あわせて世田谷区スポーツ振興財団経営改善計画も策定しており、計画的かつ着実に財団運営に取り組んでまいります。  財団の平成二十四年度の主な事業計画の柱としましては、自主事業、受託事業の二つがあります。まず自主事業として、「世田谷246ハーフマラソン」や世田谷ジュニアアカデミー、区民スポーツまつりなど、各種競技大会、スポーツ教室、イベントなど、世田谷区の特性を生かしたスポーツ・レクリエーションの振興や普及啓発事業を幅広く実施しております。特に今年第七回を迎える「世田谷246ハーフマラソン」につきましては、区制八十周年記念の冠イベントの一つとして、昨年に引き続き、被災地復興支援の意味も含め、十一月十一日に開催をしてまいります。元オリンピック選手によるゲストランナー、箱根駅伝常連校の出場など、全国の他の自治体から注目される大会となっており、スポーツの世田谷を象徴する秋のイベントとして、皆様のご協力のもと、盛大に開催してまいりたいと思います。  また、世田谷ジュニアアカデミーにつきましては、陸上は高野進さん、サッカーは北澤豪さん、柔道は瀧本誠さんなど、オリンピック大会などの世界で活躍されたトッププレーヤーの方々に講師をお願いし、年間を通じて子どもたちに体を動かすことの楽しさを伝え、基礎運動能力の向上を図っております。陸上、サッカー、器械体操、柔道、野球、スイミングに、今年度から新たにテニスを加え、合計七種目のアカデミーを開催しております。四月四日には、ジュニアアカデミー全七種目の講師及び子どもたち、保護者約八百名が参加し、総合運動場体育館で開校式を開催したところです。この模様は翌日の東京新聞にも大きく取り上げていただき、内外にスポーツの世田谷をアピールすることができました。  そして、財団の二つ目の柱の受託事業につきましては、総合運動場及び千歳温水プールの指定管理施設や大蔵第二運動場を初めとした受託施設の九施設、加えて区内九十三校の小中学校の開放業務など、区内全域を網羅するスポーツ施設の管理運営を行っております。  当財団は、多くの区立スポーツ施設を一元的に管理し、ハード・ソフト一体とした事業展開により、効率的かつ効果的な運営を行えることが最大の強みと言える財団の特徴であると考えております。例えば、稼働率の低い空き時間帯を有効活用したフィットネス事業の拡充や年始営業などの利用時間の延長、指定管理施設の利用料金の収益を活用して毛布等の非常用物品を備蓄し、災害時に温水プール利用者への安全面の充実を図ったり、施設の使い勝手向上のための改修を行うなど、民間事業では難しい公益法人ならではの管理運営による区民への利益還元を実施してきました。  また、自主事業に向けた努力も継続し、自主財源の確保と経費削減等を図りながら、区からの収入比率の低減を図ってまいります。今年度も、区民サービスの向上につながる新たな取り組みを検討してまいります。  最後に、区の財政状況において、依然大変厳しい状況であることは十分認識しております。当財団といたしましては、その設立目的に沿った専門性、独自性を発揮し、今後とも経費削減に努め、自主財源のさらなる確保を図りながら、指定管理を初めとした施設管理を一体とした魅力的で公益性の高い事業を展開し、区民のニーズを反映し、柔軟な財団運営に取り組んでまいりたいと考えております。  以上で説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。 ○諸星養一 委員長 ありがとうございました。それでは、各委員の皆様からご質疑をお願いしたいと思います。 ◆江口じゅん子 委員 経営基盤安定積立金というのがよくわからないんですけれども、これは財団の自主収益の中から積み立てているのかどうかお伺いしたいのと、あと、残高は今お幾らあるんでしょうか。 ◎淺見 事務局次長 経営基盤安定積立金につきましては、財団の安定的な運営のために積み立てしているものでございます。自主事業の余剰金ですとか、指定管理料の余剰金の半分を積み立てているものでございます。二十三年度末時点の残高は二億七千万円程度でございます。 ◆江口じゅん子 委員 二億七千万円、額としては随分多いのかなという印象があるんです。それによって補助金を少しでも減らすようにしたりですとか、二ページに書いてありますけれども、例えば利用料をもうちょっと低く抑えるとか、そういうのを利用者の方に還元するみたいなことは考えていらっしゃるんでしょうか。 ◎淺見 事務局次長 積立金につきましては、もう一つ、施設活性化積立金というのもございまして、こちらにつきましては、施設利用者への利便性や利益還元のサービス向上のために使わせていただいているところです。これまでに、先ほどのお話にもありました千歳温水プール集会室の床の改装ですとか、その他、災害用物品の倉庫、物品の購入、そういったものに充てているところでございます。 ◆江口じゅん子 委員 施設活性化積立金の残高はお幾らなんですか。 ◎淺見 事務局次長 二十三年度末、およそ六千万円程度ということでございます。 ◆桃野よしふみ 委員 関連して教えてください。自主事業の余剰金と指定管理料の余剰金の半分と先ほどおっしゃっていましたけれども、施設活性化積立金のソースも同じですか。 ◎淺見 事務局次長 こちらにつきましては、指定管理料の余剰金の半分を原資としております。 ◆桃野よしふみ 委員 経営基盤安定積立金と施設活性化積立金それぞれ、ふえている、減っているというトレンドはどうなんですか。 ◎淺見 事務局次長 徐々にふえてはおりますけれども、今年度、決算はまだ終わっていませんので、今後どうなるかというところは、はっきりわからないところでございます。 ◆桃野よしふみ 委員 徐々に積み上がっているということですけれども、それは一定のめどだとか、活用の方針ということはあるんでしょうか。 ◎淺見 事務局次長 公益財団法人になりましてから、積み立てにつきましても一定の制限等がかかわってきておりますので、今後のあり方についてもいろいろ検討する必要はあろうかなと思っているところでございます。金額的な妥当なことにつきましては、国が総事業費の三〇%程度の留保ということも示していますので、そういったことも視野に入れながらと考えております。 ◆桃野よしふみ 委員 繰り返しになりますけれども、区民の皆さんになるべく還元していただける方向でご検討いただければと思います。  それと、別途で質問なんですけれども、かがみで言うと生涯健康推進事業の中の高齢者の生涯健康推進事業、中高年の生涯健康推進事業というところが当たるかと思います。これはもう常識的なお話ですが、日本もこれからどんどん高齢化社会を迎えて、体力だとか身体機能を末永く維持させていくということは、もちろん個人の幸せにつながることですし、社会全体にとっても非常に大事なことだと思います。生涯健康推進事業の予算というのは、例えばふやしていくとか、昨年と比べてどうなっているのか。一年前と比べてというか、もう少し見て、例えばこの数年間でトレンド的にはどうなっているのかというのを教えていただきたいんですが。 ◎淺見 事務局次長 生涯健康推進事業につきましては、区民がいつまでも元気でいられるようにということで、スポーツを通じたコミュニティー形成のきっかけを提供することを目標としているところでございます。これにつきましては、今年度、保健センター等との連携も視野に入れながらということで、昨年度に比べますと予算額は減少しているところでございます。 ◆桃野よしふみ 委員 保健センターと連携というのは、予算は抑えたんだけれども、中身は充実しているよということでよろしいんですか。 ◎淺見 事務局次長 そうでございます。 ◆桃野よしふみ 委員 繰り返しになりますけれども、高齢者の数はふえていくと思いますし、ニーズは高まっていくと思います。もちろん予算がふえれば中身が充実するということではないと思うんですけれども、年齢が行くに連れて、やっぱりスポーツをやる場が減っていくというのは往々にしてそういうことだと思いますので、ぜひとも充実させる形で進めていっていただきたいと思います。  それと関連してなんですが、成人・高齢者の体力・基礎運動向上事業というのが五ページに書いてありまして、ここも高齢者の皆さんの体力というところにフォーカスされているんだと思うんですが、下の一覧表を見ると、参加制限のところは、小学生以上だとか中学生以上、十八歳以上と書いてあるので、これを見た感じは表題のところとちょっとずれているのかなと思うんです。実態は、例えばお年寄りがたくさん参加しているんだよとか、どういうことなのか、ちょっと詳しく説明いただきたいんですが。 ◎淺見 事務局次長 こちらの年齢別の参加状況については、手持ちの資料が今ありませんので、明確なお答えがつきかねるんですけれども、考え方としましては、中学生、十八歳以上という形で、幅広い年齢の方がご参加いただけるようなメニューになっております。 ◆桃野よしふみ 委員 やはり年を重ねるにつれて、適切な運動強度は変わってくると思うんです。幅広くお年寄りも参加してください、小学生以上はだれでも参加できますよというと、なかなか高齢者の方は参加しづらいと思います。その辺も含めて、やはり中高年、高齢者の健康というところはこれからもどんどんとニーズが高まってくるところだと思いますので、ぜひわかりやすく、こういった企画も立てていただければと思います。 ◆あべ力也 委員 事業展開として、スポーツということでやられているわけですけれども、区の事業の、いわゆる保健センターの事業とダブる部分がありますよね。そうすると、もちろんそれぞれ目的が違うといえば違うんでしょう。保健センターのやっている事業は健康目的でやっているということと、スポーツ振興財団さんはスポーツ振興というような目的もあるんでしょうけれども、中身がすごく似通っているようなことをやっているものに関しては、連携をしていくということも考えられるのかなと思うんです。その辺はどういうふうに考えられているのかなと。
    ◎齋藤 事務局長 今、あべ委員さんからご指摘があったんですけれども、たまたまなんですが、私ども、地域の活動となるべく一緒にやっていこう、力を入れていこうということで、今、出張所を中心とした身近なまちづくりの活動と協力してやっていこうという中で、具体的にどこだったかちょっと思い出せないんですが、いわゆる健康体操的な事業の前に保健センターの専門家の先生に来ていただいて、栄養講座ですとか健康管理の話をしていただく、それを合体した事業みたいなものを平成二十三年度に初めて取り組んだということです。  今後、そういった形で、元気で本当に競技スポーツのレベルの人もいるし、地域でふだんの健康を維持しながらスポーツをやっていく、そういうところをいろいろ探っていこうということで昨年一回取り組んだので、ことしは、ぜひまたそれを拡大できる方向で検討していけたら、こんなふうに思っているところです。済みません、具体的にもうちょっと詳しく言えればいいんですが、中身がちょっと。申しわけございません。 ◆小泉たま子 委員 率直に言わせていただきますと、この経営方針は二つあって、区民のための生涯スポーツ社会の実現のためということが一つ。それから、経営基盤の強化とか、区民サービスの向上とか、経営の透明化というのがありますけれども、これは全くそちら側の内部のことであって、これをもって区民サービスの向上じゃなくて、区民のための生涯スポーツとか、それの上に成り立つんだと私は思うんです。だから、これが目的になって前に出てくるというのはどうなのかなと思って、私はちょっと違和感を覚えました。  それで、今までも出てきましたけれども、生涯スポーツとかじゃなくて、区民が非常に身近に、いつまでも自分の力と、いろんな知恵をおかりして健康を増進していく。本当に死ぬまで元気でいるというか、ピンピンコロリというのをみんな目的にしているわけですから、それを実現するためにスポーツ振興財団は何をするか。それも一つ、大きな目的がここに来るような気がしてしようがないんです。これは私の考えです。  そうすると、今、高齢者のこととかを言っていましたけれども、本当に歩けなくなったら人生変わってしまいます。歩けるということは人間としてすごい財産なんですよ。歩けなくなった途端に非常に狭まってくるわけです。ですから、区民一人一人がいつまでも歩けるようにするという大きな目標を財団として立てるとなると、スポーツ振興財団が区民にとっては非常に身近なものになります。それが大きな一つ。それから、オリンピックに出るぐらいのすばらしい専門の人を育てる、これがあると思う。あとは真ん中に、ここに書いてあるいろいろなものがあるような気がして、私はそう思っているんです。  今、保健センターとかまちセンが出てきましたけれども、忘れてはいけないのは、支所にある健康づくり課だと思うんです。そこでは地域を把握していますし、保健師さんもいらっしゃったり、いろんなものがある。保健センターは地域から遠いんですよ。ある特定の、本当に二百人とか百人とかのレベルです。これを見ても全部そうでしょう。今出たのは、二百人とか百人とかといっても、とても行けるものではありません。  やっぱり身近な地域の中で歩く、それもだれかに褒められる、歩いたことを認めてもらう。今までのをずっと見ていると、ただ歩きなさいと言ってもだめなんです。これがいいんですよ、栄養はこれがこうなんですよと言ってもだめなんですね。だれかに褒めてもらいながら、グループできちんとやって、だれかがそれを見てチェックする。それで、この地区からは一人も成人病を出さないぞとか、それを連携して支所の健康づくり課と一緒にやっていくとか、それにもまちづくりセンターが加わっていくとか、やっぱりもうちょっときちんとしたものを立てないと、大まかではだめだと思うんです。だめだというか、効果が薄い。もっともっと一人ずつに食い込むような健康をつくっていく。  一人も成人病を出さないぞというのも、一つの大きな区民にアピールできることかなと私は思うんですけれども、これからのスポーツ振興、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。 ◎齋藤 事務局長 私ども、力が弱いのは承知しておるんですが、いずれにしても、基本的には世田谷区のスポーツ行政を補完する立場でいろんな事業に取り組んでいるということでございます。  今、委員おっしゃるとおり、財団の設立目標は、一言で言うと生涯スポーツ社会の実現という言葉でくくってあるわけです。これは、少子・高齢化社会の中で、健康増進ですとか体力の向上、そういったことをやりながら、精神的な充足も求められるスポーツに取り組んでいただく機会をたくさんつくっていくということだと思うんです。  そういう意味では、ご指摘のとおり、いろんなところで協力をしていかなきゃいけませんし、また一方では、地域でいろんな活動を育てていって、本当に身近なところで皆さんができるように。スポーツ基本法でも大きな柱になっています総合型地域スポーツクラブは、皆さん方が自分たちのクラブをつくって、そこでいろんな活動――これは文化的な活動からスポーツの活動が一緒になっているわけですけれども、これが既に六つになったということで、まだ種は今たくさんありますので、区のスポーツ振興部と一緒に協力してやっていく。  そういう中で、私たちができる部分、職員五十数名の中でやれる事業というのは限られているわけですから、そういったところに目を広げていって、そこに専門家の方を派遣するとか指導者を派遣する。そういう形の中でスポーツの輪が広がっていけばいいなと、こんなふうに考えながら事業を進めているところです。 ◆小泉たま子 委員 目標があれば、幾らでもやり方は出てくると思います。こうあるべきだ、こうしなければいけないんだ、こうやりたいとか、財団としてそういうきちんとしたものがあれば、人がやることですから、それはもう幾らでもやれると私は思うんです。だって、これだけいろんな細かい組織がいっぱいできているんですから。ただ、それがみんなきちんとした活動ができていないだけですから、それをうまく融合してまとめる。  やっぱり健康というのはみんなの願いですから、病気になりたい人は一人もいないわけです。それにスポーツ振興財団という区の外郭団体ならではのものがあるわけですから、ぜひ私はそういうふうにしていただきたい。一人でも多く最後まで歩けるように。今、腰が痛くて歩くのも困難な人もこの中にいらっしゃいますけれども、かなり厳しいと思いますよ。ですから、歩くというのは何でもないようですけれども大変なことですので、ぜひ私は、これからの高齢社会に向かってお願いしたいと思います。 ○諸星養一 委員長 それでは、ほかにご質疑がなければ、以上で公益財団法人世田谷スポーツ振興財団についての報告を終わります。  参考人の皆様に委員会を代表して御礼を申し上げたいと思います。外郭団体の経営につきましては、議会としても大変関心を寄せているところであります。本日は皆さんにご出席をいただきまして、委員会としても有益な議論ができたのではないかと思っております。ことし、そして来年と、国体のリハーサル、本番もございます。振興財団の皆様には、大変にお力をいただくことになろうと思います。ぜひとも世田谷区政のためにご協力いただければと思います。本日は大変にありがとうございました。  一時からだとちょっと遅過ぎますので、三十分早めて十二時半ということで、委員の皆様は大丈夫でしょうか。  では、十二時半から始めるということで産政部とシルバーと調整をいたします。もし調整できなかったらまたご連絡しますので、一応十二時半にお集まりいただくよう、よろしくお願いいします。  では、午前中は終わります。     午前十一時十六分休憩    ――――――――――――――――――     午後零時三十分開議 ○諸星養一 委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。  まず、説明員、参考人の方に入室をしていただきます。  それでは、公益財団法人世田谷産業振興公社についての報告に入りたいと思います。  本日は本件に関しまして、参考人として、髙山事務局長、本橋産業振興課長にご出席をいただいております。なお、参考人として予定をしておりました梅村副理事長は所用のため欠席です。改めまして、本日は、お忙しい中にもかかわらず本委員会のためにご出席をいただきまして、大変にありがとうございます。委員会を代表して心から御礼を申し上げます。  それではまず、平成二十四年度の事業計画等の報告からお願いをいたします。 ◎進藤 商業課長 それでは私から、お手元の資料に基づきましてご説明させていただきます。  公益財団法人世田谷産業振興公社における平成二十四年度事業についてをごらんいただければと思います。  お手元の資料のⅠ、事業計画をごらんください。まず、1の中小企業の振興に係る支援に関する事業では、起業(創業)者の支援に関する事業として、創業総合相談や起業支援セミナーの実施、中小企業の経営支援に関する事業として、融資あっせん・経営相談、産業活性化アドバイザー派遣事業などを行ってまいります。また、商店街の振興に関する事業として、国、都、区の施策に対する取り組み支援や生活支援拠点型商店街の推進、災害時の公的役割への支援、商店街経営学校などを行ってまいります。  次に、2の中小企業の振興に係る情報の収集、提供及び普及に関する事業では、世田谷の魅力再発見に関する事業として、せたがや都市観光の推進事業など、世田谷の産業の紹介に関する事業として、ものづくり事業所や商店街の紹介事業など、産業経済情報の提供に関する事業として、産業経済情報紙の発行を行ってまいります。  次の3の中小企業の振興のための交流の推進に関する事業では、せたがや未来博の運営支援、産業交流展への参加などを行ってまいります。  次の4の雇用・就労に係る情報の収集、提供及び普及並びに各種相談等の支援並びに職業紹介に関する事業では、求人・求職の登録と紹介、アクティブシニア就業支援や就職面接会、社会保険・労働相談などを行ってまいります。  次の5、中小企業勤労者福祉の充実及び推進に関する事業では、中小企業に従事している勤労者への余暇活動助成や健康維持増進事業などの福利厚生事業を行ってまいります。  次に、裏面をごらんください。平成二十四年度の収支予算書の内訳表でございます。公益目的事業会計、収益事業等会計などを合わせました合計の欄でご説明をさせていただきます。  まず、Ⅰの一般正味財産増減の部のうち、経常増減の部でございますが、経常収益として、勤労者福祉事業における事業運営収益や会費収益、区からの受取補助金収益など、合計で六億一千百十六万円を見込んでおります。  次に、経常費用でございますが、各事業の実施経費及び実施に係る人件費を合わせた事業費と理事会、評議員会の運営に係る管理費の合計で、六億六千九百六十五万九千円を見込んでおります。評価損益等はございませんので、この結果、当期経常増減額はマイナス五千八百四十九万九千円となり、さらに、経常外増減の部及び他会計振替額もございませんので、当期一般正味財産増減額もマイナス五千八百四十九万九千円を見込んでおります。これに一般正味財産期首残高を加えた一般正味財産期末残高は一億五百九十二万一千円と見込んでおります。  次に、Ⅱの指定正味財産増減の部でございますが、基本財産運用益特定資産運用益を一般正味財産へ振りかえていることから、当期指定正味財産増減額はゼロ円となっておりまして、この結果、指定正味財産期末残高は、指定正味財産期首残高から増減なく五億円を見込んでおります。  これらの結果、一般正味財産期末残高指定正味財産期末残高を合計したⅢの正味財産期末残高は六億五百九十二万一千円を見込んでおります。  以上をもちまして、公益財団法人世田谷区産業振興公社の平成二十四年度事業計画並びに収支予算の説明を終わらせていただきます。 ○諸星養一 委員長 それでは引き続きまして、経営方針等についての説明をよろしくお願いいたします。 ◎髙山 事務局長 では、髙山から、基本的なお話は今課長からありましたので、当財団の全体のお話をさせていただきます。  ご案内のとおり、当公社は、せらサービス、勤労者サービス公社を合体する形で十八年四月に発足いたしまして、昨年四月には公益財団法人として現在の形をとっております。中小企業の振興、勤労者福祉の向上、こういった目的でつくられました財団でございますが、非常に厳しい経済環境の中で、やはり区内の多くの中小企業の事業者さん、あるいはそこに働く方々のための公社としての役割、目的があると考えてございます。  基本的な事業の中身でございますが、お手元に本年度、二十四年度の事業計画書がございますので、とりあえず開いていただいて、左側に事業体系図がございます。左側に、定款に基づきまして五個の枠をつくってございます。当公社は、大きく申し上げまして、まず、Ⅰとしましては中小企業の振興支援、Ⅱが中小企業の情報収集、提供、Ⅲが中小企業の交流推進、Ⅳが雇用、就労に関する事業、最後に、セラ・サービスと言っております中小企業にお勤めの方の勤労者福祉の充実、こういった仕組みで全体の体系を持ってございます。  真ん中に大まかな事業がございますので、Ⅰの中小企業の振興に関しましては、創業支援あるいは経営支援の仕事、それから商店街振興に関する仕事。Ⅱの中小企業の情報収集等に関しましては、先ほどちょっと話が出ておりましたせたがや都市観光とか世田谷ブランドの育成、あるいは産業情報コーナー、産業情報紙の発行をしてございます。Ⅲの産業交流は、皆さんご案内のせたがや未来博というのが一つの象徴でございますが、未来博を一つのイベントの形にして、産業交流の事業をしてございます。Ⅳの雇用、就労が、今、社会状況の中で非常に求められている雇用、就労に関する事務でございまして、現在、いわゆるハローワーク、全国、全事業者、全業種での職業紹介ができる厚生労働省の無料職業紹介の免許を取得しておりますので、二十三区の中でも非常に際立った仕事の形を持っていると思っております。最後はセラ・サービスということで、中小企業にお勤めの方のさまざまな福利厚生事業を担っているという形になってございます。  ポイントだけちょっと申し上げます。まず一ページに、最初に申し上げました中小企業の振興支援。これは、「かやっく」といった創業支援、あるいは中小企業の経営相談という形で融資等のご相談、あるいはさまざまな事業の進展に合わせまして、産業活性化アドバイザーとか中小企業診断士のご相談等を受けますという形での起業支援、中小企業の支援となってございます。  ページをめくっていただきまして、二ページにございます商店街の振興、これも当公社の一つの大きな柱でございますけれども、その中でも特に、先ほどご説明がありましたように、3の(3)に商店街振興組合育成とございます。現在、世田谷区には百四十の商店街がございまして、いわゆる法人格と言っておりますが、振興組合になっているのが四十、その他の任意の商店会さんが百ございます。さまざまな点で商店街の公共的役割を考えますと、やはり商店街振興組合法に基づく組合になっていただいたほうがということで、今、商店街の振興組合化のお手伝いをしてございます。ということで、四十の振組と百の任意、百四十の商店街の中での商店振興街組合化の進展という形になっております。  それから、(4)災害時の商店街公的役割への支援ということで、特に安全安心という大きなテーマがございます。本年度も、商店街が帰宅困難者のための発電機や簡易トイレを設置、購入される際のご支援をしていこうと考えてございます。そのほか、商店街経営学校、まちのステーション、イベント支援等々、各商店街の振興支援をしてございます。  三ページでございます。これが世田谷の中小企業の振興に係る情報の発信あるいは収集、提供という形でございまして、一つ大きいのは「世田谷みやげ」、あるいは、せたがや市という形でインターネットでの世田谷ブランドの普及啓発をしていること。昨年三月二十二日に、四十以上の団体、鉄道事業者、NPO、大学等の方が入った世田谷まちなか観光研究会を発足いたしましたが、本年度は区の観光のビジョンに基づきまして、まちなか観光の推進、世田谷の魅力発信ということで、公社としても事業を進めていきたいと考えてございます。  また、2の産業情報コーナー、産業のさまざまな情報発信ということをしてございます。「世田谷ものづくり」というオレンジ色の工業系の冊子をつくったり、商店街のパンフレット等を配架してございます。施設としては、ご案内のとおり、三軒茶屋の産業プラザ一階に産業情報コーナーをつくっております。ここの運営を、JOYという喫茶店をやってございますけれども、知的障害をお持ちの方の就業支援の団体のJOYというNPOに委託してございます。産業情報コーナーに関しては、そういった社会的なハンデを持った方の就労の場としても運営しているということでございます。  四ページをめくっていただきますと、産業交流イベントということで、せたがや未来博運営支援でございます。これが一番大きなことだと思います。前後して申しわけなかったんですが、今の産業プラザに関しては、ここの(4)に出ているように、会議室の貸し出しとか交流の場としての施設運営もしてございます。  五ページが、今、当公社において一番といいますか、かなり重点的に取り組まなければいけない雇用、就労に関する事業だというふうに認識をしてございます。最初に申し上げましたとおり、当公社は厚生労働省の無料職業紹介所として二十年度から免許をいただいておりますので、基本的には全国のどの職種、どの事業、どの方でも無料で職業紹介ができる。つまり、渋谷のハローワークと全く同じ機能を世田谷区では有しているとご理解いただければと思います。  昨年度の実績で言いますと、年間八百三十件ほどの求人がありまして、求職の方は、延べ三千六百人強の方がお越しです。なかなか今は就職が厳しいのでございますが、二百四十三名の方が就職に結びついているという実績が二十三年度はございます。求職に訪れる方は五十五歳以上の方が多く、そのうち七〇%が女性というような職を求める方の実態がございます。  また、なかなか求人、求職がうまく結びつかない大きな要因に、やはり清掃とか管理が求人の多くを占めてございまして、今、全体の四〇%はビル清掃、一般清掃、ビル管理、こういったものがございます。仕事を求めに来る方は、先ほど申し上げましたように八百三十件求人がありまして、三千六百人の方がいらっしゃいますが、そういうところでなかなかうまくつながらないということです。これは世田谷だけではなくて、全国のハローワークはみんな同じような状況だと承っております。  こういった中で、特に私どもは今、若者雇用支援、あるいは女性の方の雇用支援です。シルバーの方は当然前からアクティブシニアで東京都と一体でやっておりますが、若者、女性の雇用をより進めていくためのセミナー、集団就職面接会だとか、相談とか、さまざまな形で二十四年度も事業を進めていきたいと考えております。  最後、六ページは、セラ・サービスと言っております中小企業にお勤めの方の勤労者福祉ということで、余暇活動、健康増進に関するさまざまな給付、あるいは支援事業を行っているという形でございます。  予算の関係につきましては、先ほど課長から全体を申し上げておりますので、詳細はまた後でごらんいただければと思います。  ということで、全体、こういった形の事業の骨組みで当公社は運営してございますので、よろしくどうぞお願いいたします。 ○諸星養一 委員長 それでは、委員の皆様からご質疑があれば、よろしくお願いします。 ◆江口じゅん子 委員 私は、一ページの(7)の準工業地域創業支援についてお伺いしたいんですけれども、今、本当に区内の業者さんから準工業地域が少ないということを聞いていて、桜新町と、あともう一個ぐらいあるんですよね。用途は準工業地域なんだけれども、どんどんマンションが建ってしまってという話を聞いているんですが、今、あいている土地があるのかなと。この助成の実績はどのぐらいなんですか。 ◎本橋 産業振興課長 準工業地域の創業支援ということで、これはこの間、実績がございません。二十四年度、新たに支援をするということで、一件ほど企業が出ると区のほうから聞いてございます。 ◆江口じゅん子 委員 助成するのでいろいろ審査はあると思うんですけれども、助成額はどのくらいですか。 ◎本橋 産業振興課長 一件につきまして三百万円でございます。 ◆江口じゅん子 委員 いろいろなことで今のところにいられなくて移転をしたいというような人もいるんです。創業じゃないですけれども、そういう移転者も対象になるんですか。 ◎本橋 産業振興課長 移転も対象としてございます。 ◆桜井純子 委員 雇用のところで、若者と女性の就労をより進めていくセミナーなどもしていきたい、ここに力を入れていきたいということが髙山事務局長の説明の中にありましたけれども、公社は公社としてやっていくということもあるんでしょうが、この件に関しては、やっぱりこれから世田谷にとってはすごく重要なポイントだと思います。  先ほど、お仕事相談コーナーで七〇%が女性だということもお聞きしたんですけれども、例えば区の中で、三軒茶屋で言えば若者サポートステーションがあったり、下北沢にはらぷらすがあって、そこでも女性の就労のことは相談を受けていたりしますよね。そこに悩み事として女性の仕事のことが持ち込まれたりとか、いろいろしていると思うんです。  また、ちょっと加えて言うと、女性の電話相談の中でも就労について悩んでいるというのがあると聞いています。そういうところとも結びついていくことはすごく重要だと思うんですが、全体的な就労をキーワードにしたネットワークは、公社としては今後どのように構築していこうと考えているのかということをお聞きしたいと思います。 ◎髙山 事務局長 今お話にございましたように、特に若者の就労です。世田谷においては、渋谷のハローワークが非常に大きい形であるので、利便性と、もっとボリュームがあります。ヤング専門の窓口もお持ちなので、そういう意味で、私どもも先日も行ったばかりでございますが、渋谷のハローワークさんとはかなり連携をして、高校の合同就職面接会みたいなこととか、今年度もさまざま考えてございます。  これは世田谷だけでは解決できないのかもしれませんが、新卒採用で三年でおやめになる方も非常に多い。あるいは、やめた後が一番問題で、その後、幾つかの職を移られるような形が多いという実態はあるのですが、厚生労働省でもきちんとした統計をなかなかとりにくいということです。新卒までは、大学あるいは高校という就職の窓口がありますので進路がわかるのですが、一年、二年、三年たってやめられた後の動向については、いろんな雇用の統計がありますけれども、ハローワークの所長も言っておりましたが、なかなかつかみにくいそうです。  かつ、なかなか行政の窓口にはいらっしゃらない。先ほど言いましたように、私どもだけではなくて渋谷もそうですけれども、高齢で女性の方は割とハローワークに来るんですが、今、若者は大体インターネットあるいは雑誌で就職を探すのが普通で、なかなか窓口で求人票を見ながらというのは、私も行って一年弱になりますけれども、本当に私どもの窓口でも若者はめったに見ない。特に男の子なんかはめったに見ない。  やっぱりもう少し、就職で厳しい状況の試練を受けた若者に窓口を開いていきたいなと考えてございます。産業政策部の工業・雇用促進課でも、ものづくり学校の就業支援で今年度さまざま取り組まれると聞いておりますし、実際に取り組まれようとされておりますので、なるべく総合的な窓口にして、制度としては、ことし、新卒あるいは三年でやめてしまった方のさまざまな相談事業もやるんですけれども、そういう相談事業ではなくて、少し開かれて、若者が就職の相談をしたり、いろいろな情報がたくさんあるものですから、そういったものを知っていただく。  あと、最後はちょっと厳しいんですが、やはり仕事ですので、事務、楽、というより、多少厳しい仕事、いろんな仕事を体験いただく。事務職だけが仕事ではないと思いますし、さまざまな場面で、区内には小さいけれどもよい会社はたくさんありますので、できるだけそういったところにもつなげていきたいと思いますし、若い方には広く職業を見ていただくような仕組みができないかなと考えております。 ◆桜井純子 委員 あと、女性……。 ◎髙山 事務局長 お話にあるように、区内にはキャリアを持った女性が、リタイヤではないんですが、子育てとか結婚で一時休職されている方が非常に多うございます。一例として、昭和女子大さんがNPOで女性のための仕事センターをしたり、あるいはらぷらすでもさまざまな相談事業をしてございますので、従来、つながっていなかったわけじゃないんです。  私どもは、女性向けの求職は非常に多うございますので、これも同じように言えるんですが、女性の方の再就職も、少し幅広く職業を選んでいただければ、介護とか福祉では非常に大きい需要があります。あるいは、IT系でも御自宅でできる仕事もあるようですので、少しでもキャリアのある女性、ない方も別にあれですけれども、まだまだスキルのある女性にもできるだけ就業支援をしていく。  やっぱり子育てをしながら働くということは社会の大きなニーズだと思いますので、そういった環境を整えるためにも、そういった支援は積極的にしていくべきかなと考えております。 ◆平塚敬二 委員 私も雇用を伺いたいんですけれども、ここにアクティブシニア就業支援とあるんですが、この前の段階、四十代、五十代前半ぐらいの方で職を失ってしまったと。結構ご相談いただくんですけれども、ハローワークさんとは当然連携をとっておられるんですよね。 ◎髙山 事務局長 アクティブシニアは東京都全体、厚労省も取り組まれている大きな事業でございまして、一応五十五歳からがアクティブシニアということです。ただ、今お話しのように、確かにこういう社会環境の中で、四十歳から五十五歳の間の方の就職が非常に難しいということは、私どもは窓口で実感をしております。やはり四十歳ではとてもまだリタイヤというような年でもないし、ご家庭も含めてかなり収入もということがあるようですので、やや深刻なご相談も多いようです。  正直申し上げて、今、国の政策が、若者雇用と高齢と女性が重点なので、四十歳から五十四歳までの方の就労支援に関しては、私どもは窓口で当然そういう方の求人票も出しているんですが、通常の会社だと、四十歳から五十代前半ぐらいは採りにくいというような実感はございます。  我々は、ハローワークとも情報収集してございますが、もう少し国全体で、そういった層に向かってもきちんとした対応が――今、私どもは民間委託で求職を集めておりますので、できるだけ幅広い世代にと思っていますが、委員おっしゃるとおり、確かに四十代後半で最近さまざまございますね。民間企業の厳しい状況の中で、新たな職を求めている方は実際かなりふえているように実感してございます。 ◆平塚敬二 委員 今お話しの中で、求職を委託して区内の募集をしているというか、それはどれぐらいなんですか。 ◎髙山 事務局長 今、求人開拓で年間一万件ぐらいの会社を回っておりますが、先ほど申し上げたように求人票まで来るのは八百件強なので、一万件ぐらい回ってもなかなか。渋谷のハローワークさんとかとデータを共通できるといいんですが、登録が国は国、区は区なものですから、データの相互交換ができない今の仕組みなので、言っていただければいいだけなんですけれども、国のほうに登録される会社のほうが多いということはございます。 ◆あべ力也 委員 中小企業振興に係る世田谷ブランド育成という中で、「世田谷みやげ」の冊子をつくったり、いろいろご努力をされていて、大変評価をさせていただきたいと思うんです。世田谷の地域特性で中小零細の企業さんが多いという中で、お土産品であったり飲食店なんかのPRをしていって、産業の活性化につなげていただきたいと思っているんです。  特に飲食店に関してはたくさんあって、経営者さんを支援するということも振興公社としての役割には入ってくるのかなと思うのです。多少最近やられているようですけれども、飲食店に関する支援というか、冊子をつくったりというのは今までそんなに多くはやっていなかったと思うので、この点に関してどうお考えなのかということが一点。  あと、商店街も、産業振興の中では、世田谷では産業構造上大変重要な位置を占めていますし、商店街の活性化という点では、今までもさまざまな施策をされてきて、産業振興公社がいろんなことをやってきているというのももちろん存じ上げておりますけれども、いわゆる地域通貨的な、商店街でポイントカードとかをつくったりしていますよね。議会でも提案をさせていただいておりますけれども、どうしても商店街、商店街で地域特性があるから、それぞれでつくりたいということは大変よくわかるんですが、消費者からすれば、同じものを使えたほうがすごく使い勝手がいいわけですよね。  ですから、全国的に、東日本であれば大体SuicaとかPASMOは使えるんですよね。そうすると、それが使えることによって、地域の商店街で、小銭を使わないで、ぽんと、ちょっとした買い物はしようという気にもなるので、そこら辺の基盤整備に関してもしっかりやっていただきたいなと思うんです。この辺についての考え方はどうなのか伺っておきたいと思うんですけれども。 ◎本橋 産業振興課長 まず一点目ですが、「世田谷みやげ」の件、あるいは飲食店を通した世田谷ブランドの発信ということについてお答えいたします。  世田谷ブランド、いろいろ拾っていきますと、本当に日本に発信できるものがかなり多くあると認識してございます。その中で、「世田谷みやげ」は昨年八十三品目を選ばせていただきまして、私どもの「世田谷みやげ」という冊子を発行して、広く内外に発信をしているところでございます。  「世田谷みやげ」に関しましては、昨年度一年間を見ていまして、世田谷区内だけではなくて、例えば事業協同組合により調布のパルコさんで販売したり、あるいは小田急沿線の大手スーパーさんでも取り上げてコーナーをつくっていただいたりという形で、かなり多角的に発信をさせていただいております。  また、一つ課題となっていますが、例えば烏山のお土産を玉川地域で買えないか。つまり、地域を越えて、そのお店に行かなければ買えないということではなくて、ほかの地域でも買えないかという課題につきまして、これも東急沿線の大手スーパーさんにご協力いただいて、期間限定ですけれども、やっと置かせていただくことができました。こういう形で私どもはブランド発信をしているということでございます。  飲食店につきましては、民間の雑誌でも、その地域限定の特集を取り上げられていまして、かなりよくできているものがございます。私ども公社独自でやったほうがいいのか、あるいはそういう企画に参加させていただいて、その中で私どもが持っているいろんなアイテムを取り上げていただくのがいいのかというのは今後の検討だと思っております。その中で、昨年、やはり地域系の雑誌に「世田谷みやげ」を取り上げていただいたりしてございますので、今後、世田谷ブランドをいかに発信していくかという点につきましては、民間活力も当然視野に入れながら、私どもも取り組んでいきたいと考えてございます。 ◎髙山 事務局長 もう一つのご質問のエコマネーという形、あるいは共通で何かできるような使い方。少し世田谷区さんでご検討が進んでいるようですが、世田谷でも、カード型でポイント制を持っている商店街は非常に少数でございまして、通常は、例えばこの近所でも、松陰神社の商店街さんは、例のしょーいん君とか、かわいらしいシールを張っていくみたいな。あれは非常に人気がありますし、しょーいん君を張っていくといったアナログ型のポイント制は、やっぱり商店街にとっては愛着もあり、地域の方も愛着があります。世田谷のような割と中小さまざまな商店街が混在する地域では、IT投資がかかる共通のカード、セブンイレブンさんのnanacoとか、ファミマさんが持っていらっしゃるTポイントのような共通ポイントができると確かに一番いいとは思うんですが、なかなかそういった形の普及は難しい。  ただ、おっしゃるとおり、今のままで、もう少し利便性もありますが、区内の商業活性化の中で各商店街がお持ちのポイント制度を共通化するとか、あるいはもう少し簡単な仕組みでつなげられないかというのは、カードの研究会を商店街連合会さんではお持ちのようでございますが、さまざまなITのご提案を私ども、区や公社にいただくことも多うございますので、少し勉強させていただいて、ご趣旨に沿った提案ができないか、研究をしてまいりたいと思います。ありがとうございます。 ◆あべ力也 委員 今の事務局長のお話はよくわかるんですけれども、結局、保護主義であったり囲い込みをやることによって弱体化するというのが産業の常でありまして、どちらかというと開放して使い勝手をよくしていったほうがより活性化すると、私の持論でありますが、そう思っております。できればそういう研究をしていただいて、基盤整備にお金がかかるわけですから、その辺も含めて、今後また課題にしていただきたいなと思います。  それと、先ほどの飲食店の話ですけれども、これは飲食店だけで切り離したものではなくて、例えば今、世田谷で観光推進というのをやっていますよね。その観光推進の一環で、大体観光というとお土産品と飲食店はセットでついてくるわけです。例えば観光に関する町歩きであったり、地域歩きであったりというようなマップを作成したりする中で、お土産品プラス飲食店の紹介等も含めてやっていくということも、地域活性化の産業振興に関しては、世田谷の皆さんに一生懸命商売繁盛してもらうためにはプラスだと思いますので、ぜひまたこれも研究の課題にしていただきたいと思います。 ◆小泉たま子 委員 区全体の産業、これについては本庁で一律にきちんと方針を決めてやっていくというのは当然だと思うんですけれども、一方、自分たちの地域に帰ったときには、本庁でつくった産業について当てはまっていかない。つまり、どこにそれが反映されているのかなというような状態なんですね。  そうすると、うちの喜多見とか鎌田とかを見ると、商店街は二つか三つなくなってきております。そのかわり、ふえたのはコンビニです。本当にそれでいいのかなと思うんですけれども、これは時代の流れです。しかし、何も努力なしでそういうふうになっていくのはどうなんだろうと思うんです。  つまり、地域に戻ったときには地域振興課というのがあるわけですよね。ですから、地域振興課と産業公社をどうやって結びつけて発展に寄与していくのか、地域振興というのはその中に含まれていると私は思っているんです。だから、今の狭いものじゃなくて、地域の中をもっときちんと振興していくということからすれば、本庁じゃなくて公社のほうがうまく小回りもきくし、自由になるし、できるんじゃないかなという気がして、どんどん商店街がなくなっている姿を見ると、とてもそれを思うんですけれども、どうなんでしょうか。 ◎髙山 事務局長 委員おっしゃるとおり、特に駅から離れた商店街で、くしの歯が抜けるようにシャッターがおりたりということが現実に非常に起こっているということでございます。商店街の活性化で、さまざまな支援の仕組みはありますけれども、一つ一つの事業者さんにしてみると、後継者。お豆腐屋さんであっても、あるいはお肉屋さんであっても、代を継いでいく方がいればいいんですが、なかなかそういうのが難しかったり、そうすると貸し店舗とか駐車場という、商店街がどんどん衰退するような形がございます。
     当然、そういうところで、私ども公社の中では、昨年度から初めておりますが、サービス公社とジョイントしまして、そういった個人事業者の承継セミナーみたいなことを一回やりました。ささやかですけれども、個人事業者の方の跡継ぎをつくる仕組みはないかみたいなことのチャレンジもしてございます。  ただ、いずれにしても大きな流れがあって、個店個店をどういうふうに支えていくか。我々はやっぱり、商店街とか組織での支援はあっても、個店にはなかなか支援ができていないという実態は確かにございます。もう少し工夫をして、商店街は地域の中でとても大切な、特に高齢化あるいは孤立化している地域にはとても重要な役割を持っていると思っておりますので、そういった側面から、もう少し、行政ではない公社の役割として動いていくべきかなと確かに実感してございます。  また、もう一点ございました総合支所の地域振興課との役割でございますが、私ども、区からの委託もございますが、各商店街の具体的な支援、お手伝いとして、イベントとか事業をつくる際に、各地域振興課長さんとか地域振興課の職員さんと、イベントの段取りとか商店街の催し物なり事業なりでご一緒することが非常に多うございます。そういった意味ではネットワークとパイプはあるんですが、多分今のお話は、地域のいろいろなニーズとか、あるいは地域の持っている課題を吸い上げる産業の仕組みというようなお話だと思います。職員が各商店街を担当して張りついておりますので、地域振興課長さん、地域振興課、まちづくりセンター・出張所なんかと連携できるような形で職員も指導していきたいと思っております。  少し息の長い話かもしれませんが、大切なポイントかと思いますので、商店街振興、あるいは地域の振興が、どこかの商店街支援だけではなくて、やっぱり地域社会の役割といいますか、そこのところをどういうふうに支えていくか。特に高齢化、少子化の時代ですので、そういったつなぎとして支援をしていくというポイントで職員を指導していきたいと思います。 ◆小泉たま子 委員 農業については、後継者ということを農業塾で非常に熱心にやられて、そういう姿が見えます。ところが、個店に関してはないわけですね。ですから、業種は違っていたとしても、やっぱりこの中には欲しいよね、あったほうがいいよねというような意識を高めていきながら、精神的支援も必要だと思うんです。不安もあると思うんです。やっていこうとしても、親がやってきたものを継いではいきたいけれども、どうなんだろうかということもあるだろうと思うんです。ですから、そういうことも含めて、本当にぜひ大きな仕事としてやっていただきたいなと思います。  それから、今度は全く相反することなんですけれども、私は、遠くの「世田谷みやげ」、ああ、あれが食べたいなと思うわけですよ。あのおまんじゅうが食べたいとね。「世田谷みやげ」の旗がひらひらとなっているのを見ると、あっ、ここが八幡山のあのまんじゅうだとか思いながらも、ところが、あそこは車がとまれないものだから、過ぎるわけです。ああっと思うんですよ。それで、まだ一回もいただいたことがないんです。  そういうものが、もうここまでコンビニが来てしまいましたので、宇奈根にもコンビニですよ。近所に三つも四つも五つもコンビニがある。不思議な時代になりましたけれども、そこに地域のそういう、ちょっと遠いところのものがあれば。東急とか百貨店に私は余り行きませんので、近くでそういうものがあったらどんなに皆さんがいいだろうと思ったりもするんです。そんなにたくさんのコーナーがなくてもいいわけですので、その辺の研究をしていただきたいと思います。 ◎本橋 産業振興課長 今、委員からお話がありましたように、遠くの「世田谷みやげ」を手元でということで、そういうご意見もかなりございます。これは今、私どもも一つの課題というふうに認識してございまして、できるだけ近づけるように努力してまいりたいと思っています。  あともう一点は、インターネットショッピングの制度がございます。これは現在三十三店舗加わっていただいておりますが、こうした中にも「世田谷みやげ」を扱うお店に声をおかけしまして、できれば参加していただこうということで、今年度の前期の課題として、それも取り組んでいく予定にしてございます。ですから、なるべく遠くのものでもお手元にということで、そうした使い勝手のいいような形で制度を充実してまいりたいと考えております。 ◆あべ力也 委員 ちょっと伺いたいのは、産業振興公社なり世田谷区の基本的な考え方として、いわゆる産業支援であったり地域の商店街支援であったりという考え方が、日本型の支援という考え方は基本的に、将来的には衰退していくであろう産業であったり事業に対する激変緩和の意味合いでの支援をしていくのか。すぐにぽんとつぶれちゃったら困るから、だんだんと後退していくという中での支援作業をしていくのか。それとも逆に積極的に、いわゆる事業転換をして、新しい事業になって事業継続していけるような支援をしていくということであれば、考え方が両極端に違うわけですよね。その点について、いろんな施策を通してやられているんでしょうけれども、基本的な考え方としてはどうお考えなのかというのが引っかかる点なものですから、伺いたいと思います。 ◎髙山 事務局長 難しい問題かと思いますが、例えば今回、世田谷の魅力発信で、世田谷の魅力再発見ということで、地域のよいもの、地域のよい資源を見直そうみたいなことを観光というキーワードで、本当は観光ではないところもあるんですが、住みたい町、住み続けたい町にしていくというような事業で観光とかを私どももとらえていることはございます。  今お話しのように、確かに商店街支援とかさまざまな中小企業支援、融資もそうでございますが、今ある形を守っていこうと。公共としてはそれもやはり大切な役割かと思いますが、ただ、お話しのように、社会環境が、経済あるいは少子・高齢化が非常に大きく変わって、地域社会は変容しております。先ほど小泉委員からお話がありましたように、前は商店街がシャッターになっていてもそんなに不安はなかったんですが、本当に地域にお年寄りや小さなお子さんを抱えたおうちばかりになってくると、どこへ相談に行くか、あるいはどこと何かつながるということも、地域社会の孤立が生まれるとなると、地域社会の中での商店街の役割、あるいは事業者の役割もまた変わってくるような気もいたします。  そういう意味では、今ある商店街の支援とか個々の事業者の支援です。さっきちょっと言い落としましたけれども、商店街経営学校とかさまざまな育成の事業をしてございます。もう少し視点を変えて、個々の事業者にも、まだまだ難しいところもありますが、やはり地域にとってはとても重要な公共的な役割を持ったところに変わりつつあるような気もしますので、公社はそういった点から事業を進めていきたい。  新しい産業の創出あるいは創業支援もしております。ソーシャルビジネスみたいなことは重要かと思いますけれども、今我々が持っている認識としては、今の大きな社会環境の変化の中で地域をだれが守るのかという点に少し力点を置いた商店街支援、あるいは商業の個店、事業者の支援を進めていくのが現在かなという認識でございます。お話しのような視点も重要かと思いますが、現在は私どもはそういう考え方で立ってございます。 ○諸星養一 委員長 それでは、ほかに質疑はございませんので、以上で公益財団法人世田谷産業振興公社についての報告を終わりたいと思います。  参考人の髙山事務局長、本橋課長、大変にありがとうございました。きょうは理事者もいらっしゃいますけれども、産業政策部、産業振興公社、区政にとって車の両輪というふうに思っている次第でございます。なお一層これからも区のために励んでいただければと思います。よろしくお願い申し上げます。大変にありがとうございました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○諸星養一 委員長 それでは、最後になりましたけれども、公益社団法人世田谷シルバー人材センターについての報告に入りたいと思います。  本日は本件に関しまして、参考人として、竹内会長、溝口常務理事、青山事務局長にご出席をいただいております。本日は、お忙しい中にもかかわらず本委員会のためにご出席をいただきまして、大変にありがとうございます。委員会を代表いたしまして心から御礼を申し上げます。  それではまず、平成二十四年度の事業計画等の報告からお願いをしたいと思います。 ◎大石 工業・雇用促進課長 公益社団法人世田谷シルバー人材センターにおける平成二十四年度事業についてご報告させていただきます。  シルバー人材センターは、高齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づきまして区市町村ごとに設置をされている法人で、企業や家庭、公共団体などから高齢者にふさわしい仕事を引き受けて会員に仕事を提供し、会員は原則六十歳以上の方でございますけれども、就業することによりまして、シルバー人材センターから配分金を受け取るといった仕組みでございます。このようにシルバー人材センターは、高齢者がご自身の持つ豊富な知識や経験を活用しながら働くことを通しまして、生きがいと健康づくりを進め、活力ある地域社会づくりを目指して活動されている団体でありまして、昨年四月に公益社団法人に移行しております。  それでは、平成二十四年度事業についてご説明いたします。  シルバー人材センターのⅠの事業計画でございますけれども、平成二十二年度から平成二十六年度までを計画期間といたします第二次中期五カ年計画などを踏まえまして、平成二十四年度事業計画を定めております。  1の会員への就業提供(予定)につきましては、会員数は三千百四十名、仕事の受託件数は二万一千百件、契約金額は十二億九千六百万円でございます。就業延べ日人員は二十五万八千人日でございます。就業実人員につきましては、就業実人員二千五百十名、就業率八〇%の誤りでございますので、修正をお願いできればと思います。申しわけございません。続きまして、会員配分金は十億三千七百万円です。いずれも二十三年度計画の数値からふやしています。  次に、2の仕事受託(予定)についてですが、①の公共区分につきましては、公園の清掃や区立施設の管理などのほかに、自転車等駐輪場の指定管理者としての受託金で二千五十件、六億六千五百二十九万五千円です。公共からの受託金額の六割強が指定管理者分であり、内訳などは2)に記載のとおりでございます。  次に、民間からの受託分のうち、企業区分につきましては、マンションの管理、ごみ出し、清掃などで六千百八十件、四億四千九百一万三千円です。家庭区分につきましては、家事援助、除草、植木の剪定、ふすま・障子張りかえといった作業内容について、ご家庭からの受注によりまして一万二千七百三十件、一億五千八百十三万五千円でございます。また、家庭区分の開拓を図るために、昨年新規モデル事業として開始いたしました高齢者等の家事援助を行う「あったかサポート」事業については、今年度は区内全域に拡大する予定と伺っております。  次に、独自区分につきましては、会員の能力を生かしまして、学習教室、陶芸教室、パソコン教室、カルチャー教室、包丁研ぎの五つを実施するもので、百四十件、二千三百八十五万七千円でございます。  次に、発注者訪問、新規開拓につきましては、多くの会員への仕事を提供するために行っている受注拡大の取り組みで、理事や就業開拓専門員によりまして発注者を訪問し、受注の維持と拡大を図るといったこと、また、企業などを訪問しまして新規開拓を行っております。会員の平均年齢が七十三歳であることから、二十四年度は、特に高齢者が取り組みやすい仕事の開拓を含めまして、積極的に行っていくこととしています。  区といたしましては、シルバー人材センターは、地方自治法による政策目的随意契約が可能な団体でございますので、区の予算編成説明会のほか、随時に庶務担当課長会等を通して庁内に向けてPRを図ってまいります。  次に、3の会員の人材育成等(研修実施予定)につきましては、顧客のニーズにこたえた就業能力の向上のため、具体的には、会員のスキルアップのための技能研修、シルバー人材センターの仕事の基本の理解促進と接遇の大切さを認識していただくマナーなどの向上に向けた記載のような研修を実施することで、質の高いサービスを提供していくこととしております。  次に、4の調査・広報活動ですが、シルバー人材センターについて広く区民、企業への周知に努めるとともに、家庭からの受注業務を中心にサービス提供の満足度調査を実施していくこととして、また、会員同士の交流、それから就業意欲の向上につながるよう、広報紙「シルバーせたがや」の発行やリーフレットの作成配布、その他区民まつりなどイベントでのPRなどを予定しております。  最後に、裏面の平成二十四年度収支予算総括表をごらんください。公益社団法人世田谷シルバー人材センター平成二十四年度事業計画に記載されております予算の収支について総括的にまとめたものです。  1の経常増減の部の(1)経常収益計十四億三百十万六千円、(2)経常費用計十四億三百十二万一千円、このような記載内容となってございます。なお、詳細につきましては、お配りしてあります平成二十四年度事業実施計画、九ページ以降を後ほどご確認いただければと思います。  説明は以上です。 ○諸星養一 委員長 それでは引き続きまして、経営方針等についての説明をよろしくお願いいたします。 ◎竹内 会長 世田谷区シルバー人材センターの会長を務めております竹内でございます。日ごろはセンターの運営につきまして、先生方には大変お世話になっております。改めて御礼を申し上げます。  世田谷区シルバー人材センターの経営の基本方針につきまして説明をさせていただきます。  当センターにつきましては、さかのぼること昭和五十三年、今から三十四年前でございますが、到来する高齢社会対策の一環といたしまして、健康な高齢者が働くことを通じて福祉が享受できるようにとの趣旨で、世田谷区の行政主導で設立をされました。当時は高齢者事業団という名称でございましたが、現在はシルバー人材センターと名称を改めまして、国の法律のもとで運営をさせていただいております。平成二十三年四月一日をもちまして、先ほどご説明がありました公益社団法人世田谷シルバー人材センターの認定を受けまして、現在活動中でございます。  経営の基本方針といたしましては、社会参加の意欲のある区民高齢者に対しまして、地域社会と連携を保ちながら、その希望や知識、経験に応じた就業並びに社会奉仕等の活動機会を確保いたしまして、高齢者の生活観の充実や福祉の増進を図りますとともに、年齢にかかわりなく働ける機会を提供し、高齢者の能力を生かした活力ある地域社会づくりに寄与することを存立の目的としております。  この目的を達成いたしますための事業として、一つ、臨時的かつ短期的な就業、これは雇用によるものを除きますが、あるいはその他の軽易な仕事を希望する高齢者のために、働く機会の確保と提供を行っております。  二つ目といたしまして、高齢者に対し、就業に必要な知識や技能の付与を目的とした講習会等を実施しております。  三つ目といたしまして、その他センターの目的を達成するための調査研究、自己実現のための社会参加を求める高齢者に対しまして、社会奉仕活動、いわゆるボランティア活動等の実施や、これらに関する各種相談も実施しております。また、世田谷区との連携強化を運営の基本に据えておりまして、高齢者主導の運営で自主自立、共同共助の理念のもとに、地域から信頼されるシルバー人材センターを目指しております。  今年度、重点的に取り組んでおりますことは、法人改定後ちょうど二年目にも当たりますので、公共的、公益的な事業としての趣旨の徹底を役職員あるいは会員に周知していただくとともに、運営面におきましては、巷間言われております二〇一二年問題といたしまして、団塊の世代が六十五歳となる年でもあります。現役をリタイアされた高齢者の方々がセンターに大勢入会されることが予測されます。したがいまして、センターといたしましては、新たな就業先の開拓に力を傾注いたしますとともに、就業率の向上に力を注いでいきたいと思っております。  とりわけ世田谷区のシルバー人材センターは、年齢にかかわりなく働ける、いわゆる生きがい就業を標榜しておりますので、特にハイエイジ、七十代、八十代の方々の就業機会をふやすべく、役員や就業開拓員等を中心に仕事の開拓に努力したいと考えております。  最後に、一言申し添えさせていただきますが、シルバー人材センターの会員は働くことにより健康を維持し、一般高齢者と比較いたしましても、高齢者医療費の抑制や介護予防にも貢献をしております。また、社会的費用の軽減化にも大きく寄与しているところでございます。  以上で、私の経営方針等の説明を終わらせていただきますが、今後とも議会の皆様と世田谷区のご支援をよろしくお願い申し上げまして、説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○諸星養一 委員長 ありがとうございました。それでは、委員の皆様より質疑をお願いいたします。 ◆平塚敬二 委員 3)にある発注者訪問、新規開拓なんですけれども、何件ぐらい回られて、どれぐらい新規開拓ができたかというのはわかりますか。 ◎溝口 常務理事 毎年、発注者訪問等を実施させていただいておりますが、二十三年度の場合には、理事が現在十一名ほどおりますが、理事が六十六件の発注者を訪問させていただきまして、仕事の維持拡大などを依頼申し上げております。それから、それとは別に就業開拓専門員という、会員でありますが、この時期だけは臨時職員として採用することにしておりまして、三名で百七十二件の訪問をしております。  地道な取り組みによりまして、その年にすぐ発注をいただかなくても、翌年度あるいはその先でもいただけるようにということで、今、取り組みを進めているところでございます。 ◆あべ力也 委員 シルバー人材センターにおきましては、高齢化率が大変上昇する中で、高齢者の皆さんの就業の機会、また生きがいの提供ということで、ますます年を追うごとにその重要性が増してきている中でご活動されているということに、まずもって敬意を表したいと思います。  先日、テレビ東京の番組で村上龍さんがやっている「カンブリア宮殿」というのを見ておりましたら、高齢社、者じゃなくて会社の社で高齢社という民間の企業さんですけれども、同じような内容をやっている会社さんで、働いている方は全部高齢者の方。高齢者に適した仕事をいろいろ開発して、例えば一般の若い方がやれない時間帯のガスの検針作業をやったりして、社会貢献を兼ねながら会社の収益も相当に上がっているということで紹介をされておりました。  その上で、シルバー人材センターさんが今後ますます発展をしていくという意味では、高齢者に適した新たな仕事の開発ということもすごく大事なことだと思うんです。就業に関する技術習得だけじゃなくて、すき間産業として高齢者がやりやすい仕事はどういう仕事があって、今まで気がつかなかった仕事を開発していくということは、シルバー人材センターにとっても今後いろいろ発展していく着目点になると思うんですけれども、この点についてはどういうふうに考えて開発行為をされているのか、お聞きしたいと思います。 ◎竹内 会長 従来から、今の委員のおっしゃるような方向で運営はしているわけです。先ほども申し上げましたように、特にハイエイジ、七十代、八十代の方に仕事を多く――私どもは仕事を出していただく方を発注者と申しておりますが、発注者の方はどうしても、すぐ年齢で若い人、若い人と来られるんです。私どももできるだけ、七十代だってまだ若いんですからと申し上げているんですけれども、ミスマッチが結構多うございます。  したがって、そういう方々のために、独自事業と言っておりますけれども、先生出身者の方で学習教室をやっているとか、陶芸教室の先生とか、あるいは最近はカルチャー教室もやっておりますし、それから、先ほど区のほうから言われました「あったかサポート」事業とか、センター自身で開発した事業は相当数ございます。しかし、全体の実績から見るとそれほど多くはございませんが、やはりこれからまた超高齢社会に向かっていきますので、何としてもこの辺の開発をしていかなきゃと思っております。  私も、先ほど委員がおっしゃいましたテレビ東京の小説も見ましたけれども、どうもあの村上さんがおっしゃっているのは六十代ぐらいの方を対象に考えておられることのようでして……。 ◆あべ力也 委員 いや、この前出ていたのは、高齢社という会社が出ていたんですよ。 ◎竹内 会長 そうでございますね。そういうのは、今、全国でも幾つも見られると思います。特に東芝系の会社なんかでは、高齢者だけを対象にした技術開発の会社をつくったり、いろいろやっています。シルバー人材センターの場合は、公共事業という形で区当局からも国からも補助金をいただいておりますので、余り収益を目的とするようなものはできないんですけれども、できるだけ開発をしなきゃということに意識を重点的に置いてはおります。 ◆あべ力也 委員 先ほども申しましたように、高齢者だからこそ持っている特性がありますよね。例えば結構自由に時間があったりとか、そういういろんな特性に応じた仕事は、確かに開発の仕方で考えればいろいろあると思うのです。シルバー人材センターで、今までの高齢者という定義の中で見つけてきた仕事だけではなくて、新たな仕事を探すということも、今後高齢者はふえていくわけですから、どんな仕事を高齢者の皆さんにやっていただくかということで、仕事開発というのはこれから一つのテーマになってくると思いますので、ぜひそういう検討をしていただきたいと思います。 ◎竹内 会長 おっしゃるとおりでございまして、十分留意してやってまいりたいと思います。 ◆小泉たま子 委員 まず一つお伺いしたいのは、会員が三千百四十人のうち、きちんと仕事をしていらっしゃる方は全員ですか。それとも、このうちの何十%でしょうか。 ◎溝口 常務理事 今回の計画の中では、先ほどの資料の一ページ目に掲げてございますように八〇%ということで、八割の人が働くということでありますが、実は高齢者になりますと、特有な状況としまして、ご自身が病気になられる、あるいは家族の方の介護ですとか、そのような状況もありまして、なかなか全員が働けないという状況があります。私どものほうでも、数年前は七五%ぐらいのを、いろいろな形で少しずつ伸ばしてまいりまして、今年度につきましては八〇%を目標に計画させていただいております。 ◆小泉たま子 委員 私もだんだん年をとってきて、自分は元気でできると思っていることが、そのようにできなくなっちゃう。できないと思うことも自覚できないというか、やっているつもりでも、やはりほかの人から見れば非常にレベルが低くなっている、これは実態ですよね。それはしようがないことです。  シルバー人材センターというきちんとした看板をしょってお仕事をしているわけですので、やっぱりどこかにプロの、ある程度のものを維持する、できなくなった人はまた違う仕事に移ってもらうとか、きちんとシルバー人材センターの看板を維持していくだけのものがあったほうがいいと私は思うんですけれども、そういうものはあるんですか。 ◎溝口 常務理事 今、委員からお話がありましたように、だんだん年をとってまいりますと、やはり会員も能率が落ちたり、あるいは今までどおりの仕事ができなくなったりということになりますので、実は、一人の方が長く働くのではなくて、一定の期間働いたら交代をするというようなルールをつくっております。  それから、私どもはお客様商売でございますので、やはりきちんとしたサービスができないような場合には、発注者の皆さんからも苦情等をいただく場合もあります。その場合は、本人あるいは発注者と十分相談をしまして、別の会員をまた就業につけるというようなことも順次行ってきております。 ◆小泉たま子 委員 それが自信を失うということにならないように、やっぱりそれも、ある意味では皆さん方の「あったかサポート」ですよね。入ってきてくださっている会員の方々の生きがいなんですから、その辺はできるだけ細かくやっていただきたいと思います。とてもよく働いてくださるという評判と、いや、なかなかそうでもないよというのはいろいろ聞きます。でも、それは完璧に要求するのも難しいことだと思いますので、その辺もちゃんとうたいながらやっていただくのがいいと思うんです。  私はいつも思っているんですけれども、何か起こったときに、どなたにどういうふうに――指揮命令系統と言うんでしょうか。そういうのがきちんとしていなくて、つまり、来られた方と発注した人の間柄のことになっていくんですよね。ですから、そこら辺も、頼むときに、例えば大きな仕事を頼むときとか、いろいろあると思うんですけれども、そういうのはもうちょっとしっかりした仕組みをつくったほうがいいと思うんです。指揮命令系統がないように見えるんですけれども、それはどうですか。 ◎竹内 会長 シルバー人材センターは、いわゆる労働関係法規の適用を受けないということになっておりまして、労働基準法とか調整法の適用を受けておりません。ということは、シルバーの会員さん、高齢者の方は、シルバー人材センターとも、仕事を出していただく発注者とも雇用関係を持たないんです。  世田谷のシルバーは設立以来三十四年たっておりますが、いまだに私どもは新しい就業システムと申しているんですけれども、いわゆる雇用関係を持たない。じゃ、一人親方かといいますと、そうでもないんです。シルバー人材センターには就業規約というのがございます。就業規則というのは先生方もご存じだと思います。就業規則は労働基準法に基づいて定めなきゃいけないんですが、労働関係法規の適用を受けませんので、就業規約といって、会員の総意で定めた約束事がございます。その約束事に従って、会員は独自に働いていただく。  ですから、仕事を発注者から提供しますね。できますか、おやりになりますかといって、本人が自分の能力や体力に合わせて、いや、それはできませんと言ったら、もうその方とその仕事は結びつきませんので、違う方にお願いをする。こういう形がすべてでございまして、指揮命令ができない、そういう意味で系統立ったピラミッドの組織ができないという、シルバーが負っている一つの宿命でもあります。  三十数年たっていますけれども、これが新しい就業システムと申しているゆえんでもありまして、この宿命で結構私どもも苦しんでいる面が幾つかございます。これは制度でございますので、できるだけその制度をうまく活用して、会員さんのため、あるいは区民のために運営をしていきたいと思っております。 ◆小泉たま子 委員 そうなんですか。そうなると、やっぱり受けた人がそれぞれ責任を持ってきちんとやる。できないことはできない、自分の考えもしっかり持ってやる。そういうところでないと成り立たないということになりますよね。  しかし、一つのセンターという中になっているわけですから、なるべく大きな問題が起こらないように、やっぱりきちんと工夫してやっていっていただきたいと思います。 ◎竹内 会長 今、委員がおっしゃるとおりで、体系づけた研修を会員さんにもやっておりまして、入会するときにも約二時間にわたって説明をいたします。一週間たちますと、今度は入会研修と申しまして、また半日かけてシルバーの仕組みだとかをいろいろ研修します。それから、二年次研修といって、ちょうど一年たちましてまた研修いたします。それから、ちょうど五年たってまた研修して、会員さんに、先ほど申し上げたような仕組みやシルバーの考え方を徹底して、体系づけて研修させていただいております。  また、発注者の方にも、その辺のシルバーという特性をご理解していただくように、今後はいろいろと図っていきたいと思っております。 ◆小泉たま子 委員 発注者の人にも理解してもらう、区民の方に理解していただくのは大事なことだと思います。  一つ、私が見たいい話なんですけれども、仕事を探すというか、仕事を見つけて、本当に一生懸命歩いて個別訪問して、会社訪問している方を私はあるところで知りまして、驚きました。本当に一生懸命、飛び込みでやっているんですね。どのぐらい成果があったかはわかりませんけれども、そういうようなことを見ております。  今、会員さんを臨時に、そういうふうに何十人かあれしてやっているということなんですけれども、三十何人だっけ。(「三人だよ」と呼ぶ者あり)三人。たった三人の中の一人に私が会ったんでしょうか。それはラッキーでございましたが、すばらしかったですよ。 ◎竹内 会長 今のところ、例年四名を就業開拓員として、予算の関係もございますので、大体二カ月間採用して開拓をしてもらっています。先ほども説明申し上げましたように、わずか三、四名で百七十件ぐらい飛び込みで開拓をしてもらっております。そのほかに、全理事が六、七十件のところを開拓して、私も七件か八件、毎年やらせていただいております。 ◆三井みほこ 委員 今いろいろお話が出ていた家庭支援サービス、植木ですとか障子張りですとかを私の知っている方も頼んでいたりして、評判も、皆様助かったという話を聞いています。  家庭からの受注のところに、今までモデル事業だった「あったかサポート」を本年度から全域に拡大するというふうに書いてあるんですけれども、具体的に「あったかサポート」事業の内容を教えていただければと思います。 ◎溝口 常務理事 「あったかサポート」事業につきましては、家事援助サービスの延長のようなものでありますが、特に高齢者の困り事のようなサービス、そういったときのサポートを開拓いたしまして、昨年の四月から、まず世田谷、北沢地域を対象にしまして開始したものでございます。  対象といたしましては、六十五歳以上のひとり暮らし、あるいは高齢者のみ世帯を対象といたしまして、通常料金よりちょっとお安くやらせていただいております。一時間一回千円ということで、見積もりも込みで実施をさせていただいております。  サービスの中身は、ごみ出しとか買い物、電球交換とか家具等の物の移動など、七つの項目を実施させていただいておりまして、去年始めましたところ、六十五歳以下の方からも結構たくさんいただきました。ただ、そこは対象ではないものですから、実際に対象になったのは三十件くらいでございました。  ことしは、評判もよかったということもありまして、この四月からは区内全域に拡大をして実施させていただくということで、せんだっても会員研修を百名くらいにお声かけしまして、実施をしたところでございます。今ちょうど出張所等も含めてPRをやっているところでございますので、各地区に知れ渡るのは、これから五月、六月ということになろうかと思いますが、そんなことで今進めているところでございます。 ◆三井みほこ 委員 ありがとうございます。では、普通のご家庭の家事援助より、六十五歳以上のひとり暮らしとか高齢者のみ世帯の方のためにちょっと安く設定して、千円でやってくださっていると。  見積もり込みでということは、例えば家具の移動とか、一回見に来ていただいて、実際に次に行ってということでも千円なんですか。 ◎溝口 常務理事 そうです。 ◆三井みほこ 委員 わかりました。ありがとうございます。 ○諸星養一 委員長 それでは、ほかに質疑はないようですので、以上で公益社団法人世田谷シルバー人材センターについての報告を終わりたいと思います。  竹内会長、溝口常務理事、青山事務局長、大変にありがとうございました。これからも定期的にお話をお伺いする機会があると思いますけれども、今後とも区政のための協力をいただければと思います。本日は大変にありがとうございました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○諸星養一 委員長 それでは、協議事項に入ります。  次回委員会の開催についてですが、現時点では第一回臨時会への当委員会の案件は予定されておりません。よって、議会年間行事予定で示されているとおり、五月二十八日月曜日午前十時から開催をしたいと思いますが、いかがでしょうか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○諸星養一 委員長 それでは、五月二十八日月曜日午前十時から開催をすることに決定いたします。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○諸星養一 委員長 全体を通して何かございますか。
       〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○諸星養一 委員長 なければ、以上で本日の区民生活常任委員会を散会いたします。     午後一時五十八分散会    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━  署名   区民生活常任委員会    委員長...